2020 Fiscal Year Research-status Report
非自己成分認識の新機軸―ターゲットサイズによる免疫反応制御機構の解明
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18K05669
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
古川 誠一 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (10391583)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アワヨトウ / EPL / 遺伝子発現 / 包囲化反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
昆虫の血球細胞は、体内に侵入した病原微生物などの異物に対して、貪食や包囲化と呼ばれる免疫反応によって、対処する。この2種類の反応は、対象異物のサイズによって使い分けられているとされているが、血球細胞がどのように異物のサイズを認識しているかについての情報はない。我々は包囲下反応を促進するEPLと名付けたタンパク質を発見し、この分子を足掛かりにして、血球細胞がどのように異物のサイズを認識しているのかを明らかにすることを目的としている。 本年度は、EPLを昆虫培養細胞で発現させ、これをアワヨトウ血球と包囲化反応のターゲットとなるビーズを入れたウェルに処理することで、EPLが局在する細胞で発現が変動する遺伝子をRNA-seq解析で同定するための条件設定を行った。現在、条件設定はほぼ終了し、RNA-seq解析を行う条件まではほぼ整えることができた。またEPL遺伝子のプロモーター解析を行うため、アワヨトウ由来培養細胞へのトランスフェクションの検討を行い、遺伝子導入を可能とする試薬を見つけることができた。 また包囲化反応の初期遺伝子を同定するために、包囲化のために異物に付着したばかりの血球の回収方法を検討し、その条件も整えることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
まずはコロナ禍につき、研究を含め、すべての業務に支障をきたしたため、研究を進捗させることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年実施予定であった包囲化反応をの開始に関わる初期遺伝子、およびEPLが作用した細胞における発現変動遺伝子のRNA-seq解析を早急に行う。またEPL遺伝子のプロモーター活性試験を実施する。
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Causes of Carryover |
2020年度予定していた包囲化反応をの開始に関わる初期遺伝子、およびEPLが作用した細胞における発現変動遺伝子のRNA-seq解析まで進むことができなかったため、予定額を消費できなかった。2021年度は、2020年度予定していたRNA-seq解析を早急に行うとともに、EPL遺伝子のプロモーター活性試験を実施するために経費を使用する。
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