2020 Fiscal Year Research-status Report
The development of immunocontraceptive vaccines for eradication of invasive alien mammals modeled on the raccoon and mongoose
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18K05687
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
淺野 玄 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (30377692)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 外来種 / 避妊 / ワクチン / アライグマ / マングース |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、アライグマとマングースをモデルにした避妊ワクチン開発を試みている。2020年度は、卵透明帯由来の避妊ワクチン抗原候補を選別して合成ペプチドを作製し、それを生体捕獲した雌アライグマまたは雌マングースに免疫して抗原としての有用性を評価する動物実験を実施する予定であった。しかし、COVID-19の感染拡大により、動物実験に利用できる個体の生体捕獲調査と飼育実験を実施することができなかった。そのため、アライグマのワクチン抗原の選別を行った。具体的には、アライグマの卵透明帯(ZP1、ZP2、ZP3)の1つであるZP3の塩基配列のうち、アライグマ種特異性が高いと考えられる部位を抽出して、3種の合成ペプチドを作製した。次年度は、生体を確保し、免疫実験を実施してワクチン抗原としての有用性を評価する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
マングースについては、飼育設備のある沖縄県やんばる地域で、飼育個体を用いた実験を行う計画であった。しかし、 COVID-19感染拡大によって繁殖期である冬期に飼育実験を行うことができなかった。また、同様の理由でアライグマについても、免疫実験に適した時期に生体捕獲調査が実施できず、飼育実験ができなかった。また、成果発表を行う予定であった国際学会の延期やニュージーランドの海外研究協力者との研究打ち合わせおよび現地調査のための海外渡航ができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
マングースもアライグマも、避妊ワクチン開発に際しては、繁殖に適した時期に飼育個体を利用た実験が必須となる。COVID-19感染拡大により、飼育個体を得るための野外調査そのものが長期間行えなかったことから、研究計画の大幅な修正を行うことになった。1年間の研究期間の延長と予算繰越を認めて頂いたため、アライグマを中心に、ワクチン抗原の開発を進める予定である。また、COVID-19感染状況をみながら、次年度にニュージーランドの海外研究協力者との研究打ち合わせや現地調査が実施できればと考えている
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Causes of Carryover |
COVID-19感染拡大により、計画していた国内野外調査や海外現地調査が実施できなかった。さらに、本年度に成果発表を行う予定であった国際学会も延期となり、研究費が計画通り使用できなかった。1年間の研究期間の延長と予算繰越を認めて頂いたため、国内の野外調査を随時実施して実験を進めて研究費を適切に執行したい。また、国外渡航については、COVID-19感染状況が不透明なため、オンラインでの実施も含めて検討を行う。
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