2020 Fiscal Year Research-status Report
植物方言と民俗利用、栽培生態特性から有用植物の伝播過程と保全法を探る
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18K05696
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
徳岡 良則 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境変動研究センター, 主任研究員 (20442725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 三徳 東京農業大学, その他部局等, 教授 (10354028)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 植物方言 / 境木 / 生垣 / 在来品種 / 伝統作物 / 工芸作物 / 段畑 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は既存の植物方言資料類を電子データ化し、予備的な統計解析を行った。研究対象の中心地域の一つである西南日本の植物方言資料について所蔵資料類からのその整備状況を整理した。愛媛県の樹木方言資料について予備解析を実施し、植物利用と密接な関係がおると思われる樹木方言の地域的な類似性の検討に適したデータセットであることが確認できた。今後は作物種についても同様の解析の可能性を精査し、資料の収集とその電子データ化、予備解析を経て植物と人為的な資源利用の関係性を分析していきたい。これら分析から得られる成果は地域に根差した自然資源としての植物利用の文化的背景の理解を深め、地域振興や販売農産物の高付加価値化に資するものと期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
所属組織の研究支援業務への注力により現地調査の機会、既存資料の分析やこれまでの野外 調査データのとりまとめ執筆の時間確保が出来なかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
植物方言、植物の分布パターン、利用法などを地域間比較することの有効性について、境木以外の植物方言にも研究対象を広げ、既存資料類の分析や現地調査を通して、さらに研究手法の有効性を検証していきたい。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由として調査出張や学会参加等の機会が十分に設けられなかったことがあげられる。これらの金額と次年度以降に請求する研究費を合わせた使用計画として、調査出張や学会参加の機会の確保やデータ取得機器、文献の購入費用を増やすことを計画している。
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