2023 Fiscal Year Research-status Report
原発事故による放射性物質拡散が農山漁村の自然資源利用に与えた影響とその対応
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18K05701
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
山本 信次 岩手大学, 農学部, 教授 (80292176)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | しいたけ原木 / 薪炭利用 / 森林利用 / 原発事故影響 |
Outline of Annual Research Achievements |
東北地方の自然資源特に森林利用に関する原発事故影響についてエネルギー利用とシイタケ原木利用、ジビエ利用などについて調査を進め、その一部をエネルギー利用に関わる書籍の一章分として公表した。 さらにエネルギー利用に関しては、薪生産などにかかわっての市民によるボランタリーな薪生産活動が阻害されたことが改めて確認され、自律的自給的エネルギー利用への影響が明らかとなった。シイタケ原木利用については、県レベルの生産量では大きな変化が見られない場合でも、県内における生産場所の変更や生産構造の変容など「視えない被害」が変わらず存在していることがが確認された。ジビエ利用に関しては、そもそも食肉利用に制限がかかることによりワイルドライフマネジメントの観点から大きな問題を抱えると同時に、そうした出荷制限を解除するなどの点で、地方行政機関や生産者に大きな負担がかかっていることが明らかとなり、こうした点も「視えない被害」として認識する必要があることが明らかとなった。 こうした「視えない被害」の解消には問題の可視化が不可欠であり、地域への風評被害を避けつつ、問題を社会的に認識して言ことが欠かせない。こうした観点から環境問題を専門に扱う新聞である「環境新聞」に二回にわたりシイタケ原木生産とジビエ利用にかかわる研究成果の要旨を発表し、研究成果の社会還元に務めた。 このほか2024年度中に研究成果の一部を含んだ出版予定の書籍原稿を提出し、現在書籍作成中であり、2024年度中には公表の予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの調査結果のまとめの段階に入るとともに、コロナにより延長した機関においてその影響と補足調査を行えていることからおおむね順調といえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は研究成果のまとめに入るため、補足調査と出版等に尽力することとなる。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により執行が遅れた金額であり、引き続き調査研究に用いる。
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