2020 Fiscal Year Research-status Report
壁面緑化用コケパネルの病害調査と健全育成法に関する研究
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18K05708
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
古川 聡子 東京都立大学, 理学研究科, 助教 (00221565)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 都市緑化 / コケ類 / 緑化植物病害 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、都市緑化に用いる植物に関し、主にコケ類に焦点をあて研究を行っている。コケは軽量で根張りも浅く、病害も少ないことから、土を使わず人工的な支持体上で育てそれをパネルとして壁面等に貼り付け緑化する方法がは望であり採用事例もかなりある。しかしながらそれらの一部に通常の生育方法では見られない障害が発生しているため、その原因を調査し、健全生育への知見とすることを目的としている。本年度はコロナ渦であったため、広域の継続調査ができず病害調査に関しては想定通りの研究は行えなかった。近傍でのと都市緑化用コケに関しては、水平施工のみ数か所調査を行った。その結果顕著な病害は観察されなかった。今年度の夏季は非常に暑く、暑さによる障害が出ていることが想定されたが、水平施工では雨水等による水の供給があるためか顕著な障害は発生していなかった。垂直面に関しては、対象地域に行けず障害の有無を継続調査することができなかった。 来年度に関しても、広域の調査は不可能である可能性が高いので、都市緑化に使われているものに限定せず、コケに関しての病害一般の調査を行い、都市緑化の材料として用いる場合の病害可能性について研究を行う。扱うコケの種類は、一般的に用いられるスギゴケ、ハイゴケ等を中心に、新たにパネル化の対象となりそうな数種について検討する。 また、次年度以降にむけて、コケのみならず、ツタ等の緑化植物にも注目し施工状態と傷害の関係を、おもに病理の観点から研究する予定である。またこれまで得られた成果を発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度はコロナによって、遠方での調査ができず多くの知見やサンプルを得ることができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度も遠方への精力的な調査は難しいことが予想されるため、都市緑化に使われているコケ類に関する調査だけでなくコケ一般の病害調査を行うことにより、都市緑化にコケ類を用いた際に生じる可能性のある病害を明らかにしたい。
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Causes of Carryover |
コロナのため広域調査ができず、サンプル採集などができなかったため。
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