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2020 Fiscal Year Research-status Report

Transposition mechanisms of multiple drug resistance genes from plasmids to chromosome among bacteria in the aquaculture environment

Research Project

Project/Area Number 18K05790
Research InstitutionShokei University

Principal Investigator

野中 里佐  尚絅大学, 生活科学部, 准教授 (70363265)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 矢野 大和  東北大学, 生命科学研究科, 講師 (20646773)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywords遺伝子伝達 / 多剤耐性プラスミド / トランスポゾン / 薬剤耐性菌 / ビブリオ属 / βラクタマーゼ / 養殖場 / チロシンリコンビナーゼ
Outline of Annual Research Achievements

当該年度は養殖場由来ビブリオ属細菌04Ya249株がもつ多剤耐性プラスミドpSEA2上に存在する約7 kbのトランスポゾンTn6945(βラクタム薬耐性遺伝子をコード)が自身の乗り物であるpSEA2の染色体への組み込みの過程で果たす役割に加え、これがプラスミド上から切り出される分子機構についての知見を得た。
具体的には04Ya249の全ゲノム解析から染色体上に1コピーのTn6945が存在することを明らかにし、04Ya249からpSEA2を失わせた株(LN95株)を作成後、全ゲノム解析によって染色体上からはTn6945が切り出された痕跡がないことを明らかにした。一方Tn6945の環状態分子がPCRにより検出されること、およびDNA鎖の片側のみでの組換えが示唆されることからTn6945はまずトランスポゾン領域のコピーが作成された後、切り出され、環状態を形成して転移するcopy-out-paste型トランスポゾンであることが強く示唆された。pSEA2全長の染色体上への組み込みは、まずpSEA2上からTn6945のみがcopy-out-paste型切り出されたのち、単独で転移し、続いて起こるプラスミド上の別のTn6945との相同性組み換えにより達成されていることが示唆された。
なおこの結果は、我々が既報で提唱したモデルを支持するものであり、これらの新しいトランスポゾン群(Tn6283-like element)を介したプラスミドの染色体への組み込みは様々なビブリオ属細菌に利用されていることが示唆された。また、伝達実験では1-3コピーの異なる数のβラクタマーゼ遺伝子をもつ接合体が得られ、コピー数が多いほどアンピシリンに対する耐性度が高かったことからTn6283-like elementを介する伝達は養殖環境中の耐性菌の拡大および高度耐性菌の出現に寄与している可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

申請者が所属機関を異動し、新しい所属先での教育業務が極端に増えたため研究活動に使える時間が大幅に減少したこと、および異動先の実験設備がそれまでいた環境に比べると極めて脆弱で実験を行う上で大きな制約となった。また新型コロナウイルスによる行動制限により他大学へ機器を使用しにいくこともできず、実験の実施や論文の準備が遅れたため。

Strategy for Future Research Activity

得られた結果を2021年5月中に学術論文として投稿予定である。査読の結果要求された追加実験のうち、必要と考えられるものについては速やかに実施し、年内の受理を目指す。

Causes of Carryover

研究代表者が所属機関を異動し、新しい所属機関での研究環境のたちあげおよび教育業務の増加およびオンライン授業への対応等により研究活動の時間が極端に減ったため、昨年度の研究費の使用額が大幅に減った。次年度は新所属での2年目となり、当該年度より多くの研究時間を確保できると考えられること、また学内や他の教員が保有する実験設備について正確に把握したうえで優先的に購入するべき機器を選定できるため、無駄なく研究費を利用することができると考えたことから、研究期間を一年間延長し、研究費の多くを次年度に配分した。
今年度の使用計画について
ゲル撮影装置48万円、インキュベーター40万円、バイオ用冷凍冷蔵庫40万円、オートクレーブ40万円を購入予定である。大学の前期の講義期間の終了後である8月に機器選定、見積もり依頼および業者選定を行い9月に大学へ申請および業者への発注を行い、10月までに納品が完了させることを計画している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2020

All Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] ISのように動く非接合型インテグレーティブ・エレメントの発見2020

    • Author(s)
      矢野大和
    • Organizer
      進化学会
    • Invited

URL: 

Published: 2021-12-27  

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