2020 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on the pathogenicity and control of the parasitic flagellate Spironucleus salmonis infecting the intestine of juvenile chum salmon
Project/Area Number |
18K05800
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Research Institution | Hokkaido Research Organization |
Principal Investigator |
水野 伸也 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 水産研究本部 さけます・内水面水産試験場, 研究主幹 (70442655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦和 茂彦 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水研機構(札幌), 研究員(再雇用) (60425460)
伴 真俊 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水研機構(札幌), 研究員(再雇用) (80425462) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 腸管鞭毛虫 / Spironucleus salmonis / サケ / サクラマス / 孵化場 / 海水適応能 / 野生魚 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究課題3】サケ稚魚の腸管鞭毛虫症の防除技術開発 ・一般的なサケ稚魚の原虫駆虫法である食酢水浴または食塩水浴には、腸管鞭毛虫の駆虫効果がなかった。 ・寄生のない稚魚にオレガノ精油添加飼料を予防給餌後(外割添加濃度0~0.1%、予防給餌期間0~2週間)、4週間の原因虫感染試験を行い、オレガノ給餌による予防効果を調べた。その結果、精油無添加の対照飼料給餌に対し、0.02%添加飼料を2週間給餌した時に最大の予防効果(寄生強度を37%に抑制)が得られた。 ・培養した原因虫の紫外線感受性を調べた結果、3.0×106microWs/cm2以上の紫外線照射で原因虫は不活化した。飼育用水の紫外線殺虫効果を検証するため、2つの水槽それぞれに寄生を受けていない同数の稚魚を収容し、一方を原因虫汚染水で、他方を市販紫外線殺菌装置(照射性能:4.4×106microWs/cm2)を通した原因虫汚染水で2週間飼育した。その結果、紫外線照射装置による飼育用水の殺虫は、稚魚への原因虫の感染を2週間完全に予防した。 ・本課題の結果から、原因虫の防除対策として照射強度3.0×106microWs/cm2以上の用水の紫外線殺虫が最も有効と考えられた。 【本研究の要約】原因虫はSpironucleus salmonisと同定され、約3割の孵化場稚魚から検出された。この感染は、稚魚に累積死亡率16%と海水適応能低下の病害性を及ぼした。感染源は河川内の野生魚とその排泄物であり、原因虫は用水を介して稚魚に感染した。用水の紫外線殺虫が、稚魚への原因虫感染を完全に予防した。
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Research Products
(1 results)