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2019 Fiscal Year Research-status Report

Understanding of embryonic nutrition in oophagous sharks: what are nutrition eggs?

Research Project

Project/Area Number 18K05838
Research InstitutionOkinawa Churashima Foundation

Principal Investigator

野津 了  一般財団法人沖縄美ら島財団(総合研究センター), 総合研究センター 動物研究室, 研究員 (70774397)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords板鰓類 / 卵食共食い / 栄養卵 / 性ホルモン
Outline of Annual Research Achievements

卵食共食い型サメ類の栄養卵を形態学的・組織学的・生化学的・分子生物学的に詳細に比較・検討することで、その実態を明らかにすることを目的としている。
昨年度はネズミザメ各繁殖ステージの卵巣(①未成熟 ②妊娠前(10月)③妊娠(12月)④非妊娠(12月)⑤出産後(4月))をRNA-seqに供した。本年度は得られたショートリードを用い、ネズミザメ卵巣のde novo transcriptome assemblyを作成した。得られた約55万本のコンティグからコード領域を持つと推定される配列を抽出した後、95%以上の相同性を示す配列をクラスタリングした。クラスタリング後の約36000本の配列をリファレンス配列とした。リファレンス配列に各サンプルのリードをマッピングし、網羅的な発現解析を行った。各サンプルの発現プロファイルに基づきサンプルをクラスタリングした結果、妊娠個体はその他のサンプルと明確にグループが分かれた。興味深いことに未成熟卵巣と非妊娠(12月)卵巣が類似した発現プロファイルを示していた。
断続的な排卵と性ホルモンとの関係を明らかにするため、雌オオテンジクザメ3個体に対し6月下旬および9月下旬に1週間程度の連続採血およびエコー検査を行った。3個体中1個体は妊娠が確認され、1個体は妊娠は確認されなかった(非妊娠)ものの、卵胞の発達および卵殻卵の排出が認められた。また残り1個体はシーズンを通して卵胞の発達が確認できなかった。9月下旬には断続的な卵殻卵の排出が確認された妊娠および非妊娠個体は、血中の雌性ホルモンおよび雄性ホルモン濃度は低値を示し続けた。このことから、栄養卵を断続的に供給しているが、その都度新たな卵を発達させているのではなく、シーズン初期に発達させた卵を順に排出している可能性が考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

昨年度に採取できなかったステージのサンプル確保のため、本年度の秋までサンプル採取に時間を要した。その後、外部へ委託したデータ取得は完了したため、遺伝研のスーパーコンピュターシステムを利用する等データ解析の効率化を目指す。

Strategy for Future Research Activity

トランスクリプトーム解析から未成熟卵巣と非妊娠(12月)卵巣が類似した発現プロファイルを示すことを見出した。非妊娠(12月)卵巣は発達した卵母細胞で満たされており、未成熟個体の卵巣とは明らかに発達ステージが異なっている。今後、この類似した発現プロファイルのクラスタリングに寄与した転写産物群の抽出を進める。また、栄養卵のプロテオーム解析により栄養卵に含まれるタンパク質の特定を進める。
オオテンジクザメの生殖器官のエコー画像の詳細な解析を進め、性ホルモンの変化と卵胞発達・排卵・卵殻卵形成・妊娠との関係を明らかにする。

Causes of Carryover

参加を予定していた学会が中止となり、参加費および旅費の予算執行が取りやめとなったため。また、次年度の学会も中止/延期が発表されているため、学会参加費および旅費は組織学的解析用消耗品、ホルモン測定用消耗品およびタンパク質分析用消耗品の購入費用に当てる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 板鰓類の繁殖統御に向けたオミクスデータの活用2019

    • Author(s)
      野津 了、村雲 清美、松本 瑠偉、辰見 香織、工樂 樹洋、佐藤 圭一
    • Organizer
      日本動物学会第90回大会
    • Invited

URL: 

Published: 2021-01-27  

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