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2021 Fiscal Year Research-status Report

農村におけるwell-beingと農業効率化の関連性に関する実証分析

Research Project

Project/Area Number 18K05853
Research InstitutionMeiji University

Principal Investigator

廣政 幸生  明治大学, 農学部, 専任教授 (00173295)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中嶋 晋作  明治大学, 農学部, 専任准教授 (00569494)
岡 通太郎  明治大学, 農学部, 専任准教授 (70402823)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2023-03-31
Keywords信頼 / アイデンティティ / well-being
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、昨年度、新型コロナの制約より殆ど実施できなかった集落及び主体調査を一部において実施することができた。計画時に実施予定だった山形県庄内地域の実態、意向調査は調査拒否によりできなかったので、調査が可能であった岩手県雫石町及び宮城県登米市において主要ステークホルダーのみで実施ができた。西日本については柳井市の予定していた農業法人の一部において実施ができた。予定していた農家調査が困難であったため、新しくフュチャーデザイン手法についての実証研究のサーベイにより、今後、より少ない対象者で効率的にできないかを検討した。well-beingの指標化と要因分析は持続可能性の追求と似ているので、今後の手法として、有力であると考えられる。
効率性と共同性を達成するうえで、重要なのは、相手にとっては「信頼」、「自己」に対しては「アイデンティティ」であることは既に当研究の成果として挙げている。共同を成す場合、培われた「信頼」は様々な側面で強力に作用し、集落営農あるいは法人化の成功ポイントとなる。一方で、リーダーあるいは共同行為の主体者として成り得るのは「アイデンティティ」に拠る意識があるからである。「アイデンティティ」が意識を高め、苦難を克服する。信頼が高ければ、効率化に伴う不公平感、例えば地代の設定不満は薄まる。つまり、当該(貸し手)のwell-beingは高まることになる。同様に借り手は、意識の高揚と意図することができるので、well-beingも高まることになる。将来に対するヴィジョンの共有ができれば、より容易くなる。フュチャーデザインの手法がそれに貢献すると考えられる。
制約下での研究および考察を過去の研究調査に適用した研究を成して、学会報告と論文の公表を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

新型コロナ禍による行動制約、地域の感染リスクから当初計画していた集落、ステークホルダー及び農家調査が十分にできていない。また、、長期に渡るコロナ禍による社会情勢の変化は、農家を取り巻く経済社会条件を変化させ、農家のwell-being、幸福度への考え方も変化させているため、分析の継続性が上手くいかないという問題が生じている。新型コロナ禍が収まっても、社会変動にどう対処するかが課題である。よって、今年度は調査対象及び分析手法を一部変えながら、試行錯誤して対処(手法、考え方)してきた。今年度、新しい調査対象者及び分析手法を試みることができたので、延長した最終年度で目的を達成できると思われる。

Strategy for Future Research Activity

来年度の新型コロナの状況によるが、正常化に向かうことを前提としても、農村部の高齢化地域での調査研究は難しいので、それに代わる新規農家、集落及びステークホルダーに対し、ヒアリング調査、アンケート調査を実施する。信頼、アイデンティティの要因が重要であることは確認できたので、これらを考慮することでwell-beingの指標化とその評価が可能になる。また、サスティナブルについて、将来をどうデザインするかの意思共有をするデザイン手法が重要であるという視点を加えることも重要である。合意形成については、より非経済要因が重要となることを前提に、調査内容を考えていく予定である。それによって、遅れている目的を達成できると考える。

Causes of Carryover

新型コロナ禍の下で、予定していたいくつかの研究対象地域での調査が先方の意向より実施できなかった。また実施できても、一部の期間しか実行することができなかったためである。来年度は、調査旅費と補助業務による人件費に使用する予定である。

  • Research Products

    (5 results)

All 2022 2021

All Journal Article (4 results) (of which Peer Reviewed: 4 results,  Open Access: 4 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 和牛子牛市場における取引と価格形成2022

    • Author(s)
      井上賢哉・廣政幸生・中嶋晋作
    • Journal Title

      農業経済研究

      Volume: 93(4) Pages: 413-418

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] エゾシカハンターの意識と行動の分析2022

    • Author(s)
      長尾真弓・井上賢哉・廣政幸生
    • Journal Title

      明治大学農学部研究報告

      Volume: 71(1) Pages: 11-24

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] 農地取引における非経済要因に関する分析2021

    • Author(s)
      井上賢哉・廣政幸生・中嶋晋作
    • Journal Title

      農業経済研究

      Volume: 93(1) Pages: 53-58

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] ポスト・コロナ社会の食料・農業・農村 : 持続可能な社会をデザインする2021

    • Author(s)
      小田切徳美・中嶋晋作
    • Journal Title

      農業経済研究

      Volume: 93(2) Pages: 121-131

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 和牛繁殖農家における血統選択の意思決定に関する分析2022

    • Author(s)
      井上賢哉・廣政幸生
    • Organizer
      日本農業経済学会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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