2020 Fiscal Year Research-status Report
農業の持続性を脅かす侵略的外来雑草に対して環境保全型農業は強靱か?脆弱か?
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18K05894
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
嶺田 拓也 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究部門, 上級研究員 (70360386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 圭一 東北大学, 農学研究科, 准教授 (20356322)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 侵略的外来植物 / 有機農業 / ナガエツルノゲイトウ / 農業被害 / 駆除コスト |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は最終年度として,モデル植物である侵略的外来雑草ナガエツルノゲイトウによる農業被害リスクに関するシナリオ作成に向け,国内の慣行農家に対するヒアリングやフランスやイタリア等の有機水稲作における現地調査による国際比較を予定しており,渡航に向けて新型コロナウィルス終息の機を伺っていたが,年間を通じて感染拡大が止まらず,これまで実施してきた葉県印旛沼周辺地域の有機水稲ほ場におけるナガエツルノゲイトウの侵入・定着実態と農業被害および駆除コストに関する研究成果の論文化を進めた。また,ナガエツルノゲイトウに関して得られた成果の一端は,査読付き論文1本や日本農学会シンポジウム「水と農学」,大塚泰介・嶺田拓也編「なぜ田んぼには多様な生き物がすむのか」などに報告し,研究成果の最大化に努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
最終年度ととして,農業被害リスクに関するシナリオ作成に向けた比較対象の慣行農家に対するヒアリングおよびアンケート調査,また海外調査による国際比較が新型コロナウィルスの感染防止対策による出張や海外渡航の自粛により実施できず,当初の実施工程からかなり遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルスの全世界的な流行や国内での感染拡大の終息の機をとらえ,積み残していた海外調査の今年度中の実施を予定しているが,このまま海外渡航の制限が続くようなら侵略的外来種に対する環境保全型農業の国際的な脆弱性評価は実施を見送らざるを得ない。また生産者に直接ヒアリングする機会も持ちにくいことから,当初の計画を変更しモデル植物以外の外来植物や転作水田にも対象を拡げ,有機水稲ほ場における侵略的外来植物の侵入事例とシナリオ作成に努めたい。
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Causes of Carryover |
令和2年度3月末に国際比較のためフランス・イタリアに調査の計画を立てていたが,新型コロナウィルスのパンデミックに伴い,中止せざるをえずそのための旅費に充てていた約70万円(2名分)が支出できなかった。また,2021年6月にタイバンコクで開催予定だった国際学会が延期となったため,参加早期割引(約7万円)の支払いを実行しなかった。加えて国内生産農家へのヒアリングも当初計画より縮小し,千葉県や宮城県などの国内旅費も約10万円使用できなかった。 令和3年度には新型コロナウィルスの感染拡大が終息し,フランス・イタリア等への渡航制限が解除された場合,海外調査費用(2名分,約70万円)を充てるが,引き続き渡航制限が解除されない場合には,国内事例の補足調査用の旅費(2名分,約40万円)や論文投稿料に充て,残額は返却する。
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Research Products
(4 results)