2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of a monitoring method for the estimation of plant height and stem number of rice plants in wide areas using a non-survey-grade multi-laser LiDAR
Project/Area Number |
18K05901
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
高橋 一義 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (00332651)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 精密農業 / リモートセンシング / ドローン / LiDAR / レーザースキャナ |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、申請者が地上計測実験結果に基づき開発・検証した水稲の草丈・茎数を測定する基礎手法に関して,その適用範囲の拡大に取り組む。2019年度は,前年度に作成したドローンLiDARシステムのLiDARを車載LiDARに置き換え、より高高度からの計測実験を可能とした。加えて、計測協力が得られたJAの生育調査水田を対象に、飛行高度10mに設定した水稲上空からのLiDAR計測実験を10日間隔で実施した。 飛行計測実験結果より、飛行高度10mで取得したLiDARデータを利用しても、基礎手法の適用範囲以内ならば、LiDAR計測した群落層厚さから草丈が推定可能であることが確認された。また,対象期間後半において試験的に実施したより高高度(20mと30m)の飛行計測実験結果では,LiDAR計測した群落層厚さの減少幅が高度の増加に対して小さいことを確認した。このことから,次年度は高度10m~20mで飛行計測することとした。 加えて、水稲群落へのレーザー光入射角とLiDAR計測した群落層厚さの関係を調べたところ、田植え後40日までは入射角の依存性は小さく、その後、水稲の生育につれ入射角依存性が強く現れることが確認された。とくに出穂期頃では,入射角50°を超えると草丈の増加に対してLiDAR計測した群落層厚さの変化が小さくなった。ただこの結果はLiDARの姿勢がジンバルにより一定であるとの仮定に基づく。実際に取得した点群データを確認すると,LiDARの姿勢が一定と見なせないものがあり,より正確にLiDAR計測した群落層厚さの入射角特性を検討するには,LiDARの姿勢計測の必要性が確認された。年度後半に,姿勢計測センサを導入しLiDARシステムの改良を検討した。次年度は改良したLiDARシステムにより,レーザー光の入射角条件とLiDAR計測した群落層厚さの関係を明らかにする計測実験を実施する予定。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
田植え後1ヶ月~出穂直前の水稲を対象として、予定した通りの計測実験を所定の回数にわたり実施できた。また、基礎手法の適用範囲ならば、飛行高度10mで取得したLiDARデータから草丈が推定可能であることを確認した。また、LiDAR計測した群落層厚さがレーザー光の入射角条件により変化すること、その変化傾向が水稲の生育にともない変動することを確認した。茎数推定に関しては、草丈と同様の関係が見られるか今後解析する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
LiDAR計測した群落層厚さとレーザー光の入射角条件の関係から、基礎手法の適用範囲の拡大限界は、入射角50°と見込んでいる(使用するLiDARの性能に依存する)。1シーズンでより多数の計測データが取得できるよう、計測対象となる実水田の数の増加を研究協力者のもとで検討する。飛行計測時のLiDARの姿勢をセンサで記録し,LiDAR計測した群落層厚さがレーザー光の入射角依存性をより正確に分析する。
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Causes of Carryover |
LiDARの姿勢を測るセンサの導入にあたり,予定していた旅費・その他経費の執行計画を見直したため。次年度使用額は,姿勢センサを導入したLiDARシステムの改良に係る費用として支出する予定。
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