2018 Fiscal Year Research-status Report
Application of selection for desired changes for improving the ratio-defined character
Project/Area Number |
18K05934
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 正寛 東北大学, 農学研究科, 教授 (70370658)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 比の形質 / 正規分布 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、比の形質を改良するうえで最も効率的な手法を開発する。また、例えば乳脂率と乳量のように、比の形質とその構成形質を同時に改良したいとき、最も効率のよい選抜手法を開発する。 比の形質は、育種価の分布型はもちろん、表現型値の分布の形状も不明確である。当該年度は、まず正規分布する形質における逆数の分布の描写方法を考案した。次に、逆数の分布における平均、分散、歪度および尖度等のパラメーターを推定する方法を確立した。 正規分布する形質Xの確率密度関数をY=1/Xに置き換えたYの密度関数を代数的に表すことはできないが、X→Yの変換ののち、Yをソートすることで逆数の分布を描写することができる。このとき、Xが0に近いと逆数は無限大となることから、それを回避するため、育種改良に一般的に用いられている形質の変動係数(CV)を考慮することとした。一般に、家畜の繁殖形質におけるCVは20%、発育形質では10%程度の値が推定されているため、この値に即して平均と分散を設定することで、分布を描写した。また、分布のパラメーターは乱数の発生により推定した。発生乱数の個数は1,000,000個程度であれば、十分な精度でパラメーターを推定することが可能であった。ただし、CVを設定した場合でも、CV=20%であれば、乱数が±5σの範囲を超えることがあるため、そのような値は異常値として処理した。このような値が発生する回数は1形質あたり1~2回程度と希であるため、分布のパラメーターに与える影響はほとんどないと考えられた。ただし、異常値の範囲を±4σとすると、100個前後の異常値が発生するため注意を要する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で述べた通り、現在までの研究の達成度は、ほぼ当初の計画通り順調である。今後、2つの形質が正規分布する場合の表現型値における作図法の開発および育種価の分布型について研究を進める。
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Strategy for Future Research Activity |
2つの形質が正規分布する場合の比の形質における表現型値における作図法の開発および育種価の分布型について研究を進める。そのためには、まず一日平均増体量、一腹産子生存率など、比の形質を構成する2つの形質に正規分布を仮定し、その平均や分散から比の形質における表現型値の平均や分散を算出し、これらのパラメーターを用いて、比の形質における表現型値の分布型の描写法を確立する。また、シミュレーションや牛および豚における実データとその血統情報を用いて、比の形質における育種価を推定する。 次に、モンテカルロ法コンピュータシミュレーションにより、親子の表現型値を発生させ、2形質の遺伝率および2形質間の遺伝相関を変えた場合の比の形質における育種価の分布や遺伝率との関係を明らかにしていく。
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Research Products
(1 results)