2018 Fiscal Year Research-status Report
Generation interspecies germ cell and reproductive organ in the mice by nobel experimental system
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18K05938
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
山城 秀昭 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (60612710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉村 智史 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (00728454)
笹岡 俊邦 新潟大学, 脳研究所, 教授 (50222005)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | CRISPR/Cas9 / ゲノム編集 / Nanos3 / 電気穿孔法 / 生殖巣 / 生殖細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】生殖細胞の形成に不可欠であるNanos3をKOしたマウスの生殖巣を解析することを目的に、CRISPR/Cas9システムを電気穿孔法で受精卵に導入するTAKE法とGONAD法での変異導入効率の違いを胚盤胞および産仔の生殖巣の解析を行った。【方法】TAKE法:交配後に採取した前核期卵子は、Cas9mRNAとgRNAを満たしたチャンバー内に並べ、電気穿孔を行った。GONAD法:交配後のマウスの卵管に、Cas9とgRNAを卵管内に注入し、卵管全体に対し電気穿孔法を施した。TAKE法およびGONAD法にて得られた産仔の尾または胚盤胞からDNAを抽出し、PCRおよびsquenceにてhomo、hetero、wildに分類した。得られた産仔は10週齢で生殖巣を採取し、生殖巣表現型の差異と組織形態学的解析を行った。【結果】TAKE法の胚盤胞区では、17.6%(homo:2個/ 5.9%, hetero:4個/11.7%)、移植区では18.5%(homo:6匹/ 17.2%, hetero:1匹/ 1.3%)の効率で変異を確認できた。GONAD法では、18.6%の効率で変異が確認でき、全てhomo欠損個体であった。精巣および卵巣は、wild個体とhomo欠損個体でサイズに著しく差が生じていた。H&E染色像を観察した結果、homo欠損個体では、精子を含む生殖細胞は確認されず、セルトリ細胞のみが確認された。卵巣では、H&E染色像を観察した結果、homo欠損個体において卵子および卵胞は確認されなかった。以上、電気穿孔法で受精卵での遺伝子編集により、TAKE法とGONAD法では同程度の効率でNanos3遺伝子への変異を導入することが可能であり、かつ作製したNanos3ノックアウトマウスの生殖巣は、精巣の精細管内には精細胞が形成されず、卵巣内にも卵胞、卵母細胞が形成されないことを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度に計画した、生殖細胞の分化に関連する遺伝子であるとされるNanos3(Nanos zinc finger)に着目し、電気穿孔法で受精卵での遺伝子編集により、TAKE法とGONAD法では同程度の効率でNanos3遺伝子への変異を導入することが可能であり、かつ作製したNanos3ノックアウトマウスの生殖巣は、精巣の精細管内には精細胞が形成されず、卵巣内にも卵胞、卵母細胞が形成されないことを明らかにしたため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年の実験では、生殖系列遺伝するナイーブ化したウシES細胞の樹立を目指す。
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Causes of Carryover |
平成30年度に人件費・謝金費を使用しなかったため。
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Research Products
(1 results)