2018 Fiscal Year Research-status Report
DNA育種の実現にむけたウズラの産卵・産肉性に関与する遺伝子座のゲノムマッピング
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18K05942
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
只野 亮 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (70614048)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ウズラ / SNPマーカー / 資源家系 / 経済形質 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ウズラの経済的に重要とされる産卵や産肉性に関与する遺伝子座を明らかにすることである。これまでに、体重などの形質が大きく異なり、さらに遺伝的に分化している(遺伝マーカーの型に系統間で差異がある)と推測される2つのウズラの系統を親世代として、遺伝子マッピングに必要となる資源家系を造成した。これらの2系統の交配からF1を作成し、3ペアのF1を選んで全きょうだい交配を行った。そして、合計で383個体のF2を生産した。この資源家系のF2に関して、初産日齢、卵重、卵内部形質(卵黄重、卵黄高、卵白高など)、産卵率、体重(週齢毎)などの形質データの収集を実施した。以上のように、今年度には前年度までに残っていた多数のF2に関して形質データを収集することができた。さらに、383個体のF2のうち、形質データが十分に収集できており遺伝子マッピングに使用可能である342個体を選抜した。この342個体に関して血液試料を収集して、SNP(一塩基多型)部位の遺伝子型判定に用いるためのDNAの抽出を実施した。今後は、これらのDNAを使用してF2の各個体を対象にSNP解析を行い、遺伝子マッピングに必要となる遺伝子型情報を整備していく予定である。これまでに、資源家系に用いた2系統の間には、SNPの遺伝子型に多数の違いがあることが判明している。したがって、ウズラの経済的に重要な形質を支配する遺伝子座のマッピングが可能になると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多数のF2個体について、SNP部位の遺伝子型の判定のためのDNA抽出を完了できており順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、F2個体のSNPの遺伝子型判定を優先して行う予定である。
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Causes of Carryover |
今年度には、SNPの遺伝子型判定を実施しなかったため、若干の残額が生じたが、翌年度分と併せて遺伝子型判定の費用として支出する予定である。
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