2020 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of mechanisms of drug resistance of Babesia gibsoni using the next generation sequencer.
Project/Area Number |
18K05966
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
山崎 真大 岩手大学, 農学部, 教授 (40322846)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 直宏 岩手大学, 農学部, 助教 (00784315)
井口 愛子 鳥取大学, 農学部, 講師 (90777020)
茂木 朋貴 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任助教 (40803416)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | Babesia gibsoni / 次世代シークエンサー / RNAseq / heat shock protein 90 / heat shock protein 70 |
Outline of Annual Research Achievements |
犬バベシア症の病原体であるBabesia gibsoniにおいて生じる薬剤耐性株の薬剤耐性獲得メカニズムの解明を目的として、以下の研究を行なった。薬剤耐性株のうちdiminazene aceturateに対する耐性株の特徴を解析するために、その熱ショックタンパク質(HSP)90およびHSP70の発現量を解析したところ、それらの発現量は減少しており、このことが耐性株においてエネルギー消費量が減少していることと、増殖速度が低下していることの原因になっていることを明らかにした。さらにこのHSP90の減少は耐性株を識別するための特徴となりうることが示唆された。このことからHSP90を阻害することでB. gibsoniの増殖を抑制できる可能性を発案し、検討したところHSP90阻害剤であるゲルダナマイシンなどで原虫の増殖を抑制できることが明らかになっている。本研究の主題である耐性株の次世代シークエンサーによる解析を行なった。RNAseqによる解析では、耐性株におけるHSP90の発現量の低下が確認され、解析した株は耐性株であると判断できた。7,382のcontigについて発現量の比較を行い、B. gibsoni由来の遺伝子で発現量の異なる遺伝子を4つピックアップした。うち2つは遺伝子全長のシークエンスを実施し、trehalose-6-phosphate synthaseとConserved ologomeric Golgi complexであることが予想された。これらについてリアルタイムPCRにて発現量の確認を行なったところ、耐性株において感受性株よりも明らかに増加していることが確認できた。
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