2021 Fiscal Year Annual Research Report
Exosome-mediated intercellular crosstalk between endometrial cells and trophoblasts in cattle
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18K05989
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
木崎 景一郎 岩手大学, 農学部, 教授 (40337994)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | マイクロRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は、妊娠関連等タンパク質(PAG)ファミリーによる栄養膜細胞における栄養膜特異的マイクロRNA(miRNA)による制御の可能性を引き続き検証した。培養栄養膜細胞への合成miRNA mimic導入条件等の改良を進めていたが、最終的に効率よく合成miRNA mimicを導入するところまで至らなかった。原因としては、導入手法というよりは使用する培養栄養膜細胞の継代数の影響が大きいようであり、より継代数が少ない細胞系を使用することにより導入が可能であることが考えられた。一方、これまでにPAGファミリーや胎盤性ラクトゲン(CSH2)などのウシ栄養膜細胞特異的遺伝子の発現を調節すると考えられたmiR-2328-3p及びmiR-2305以外の栄養膜特異的miRNAについて検討を加えたところ、新たなmiRNAを見出した。各妊娠日齢の子宮内膜・胎盤組織中のmiR-671、miR-1777b及びmiR-2881の発現動態は栄養膜特異的miRNAの発現動態と有意な負の相関が認められたこと、さらにin silico解析によりPAG1、PAG2及びCSH2遺伝子の翻訳領域にこれらのmiRNAの結合部位が存在することから、miR-671、miR-1777b及びmiR-2881が栄養膜特異的遺伝子のmRNAに結合することによって、各タンパク質の発現を調節している可能性が示唆された。また、miR-671、miR-1777b及びmiR-2881の全身諸臓器における発現分布を定量的リアルタイムPCRで調べたところ、miR-1777b及びmiR-2881の発現量は各種組織の間で大きな差はみられなかったが、miR-671は胎盤と妊娠子宮内膜に特異的に発現していることが明らかになった。miR-671は妊娠時の母体生殖器に特異的に発現し、栄養膜と子宮内膜の細胞間相互作用に関与している可能性が考えられた。
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Research Products
(2 results)