2019 Fiscal Year Research-status Report
Involvement of gut microbiota in T follicular helper cell-associated immuno senescence
Project/Area Number |
18K06034
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
川田 耕司 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (20374572)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 濾胞ヘルパーT細胞 / 老化モデル / 腸内細菌叢 |
Outline of Annual Research Achievements |
濾胞ヘルパーT細胞(Tfh細胞)は、抗体産生を制御するT細胞サブセットであり、自己免疫疾患モデルマウスの病態形成において重要な役割を担うことが報告されている。また、マウスでは加齢により、本細胞と類似した表現型を示すT細胞が増加することが報告されており、免疫老化の一つの特徴と考えられている。本研究では、これまでにガラクトース誘発亜急性老化モデルマウスおよび老化促進モデルマウスSAMP1においても、正常老化マウスと類似したメモリー形質を有するT細胞の増加、上記Tfh様細胞を含むT細胞サブセットの割合の増加が認められることを明らかにしており、本年度はさらに、これらのT細胞サブセットの数的変化に対する腸内細菌叢の関与について検討した。 C57BL/6J マウスに D-ガラクトース 100 mg/kg/day を8週齢より3ヶ月間皮下投与することにより作製した亜急性老化モデル、同時にバンコマイシン 500 mg/L および ポリミキシンB 100 mg/Lを自由飲水させた老化モデルの脾細胞についてFACS解析を実施し、脾臓におけるメモリーT細胞およびT細胞サブセットの構成を評価したところ、抗生剤の投与により腸内細菌叢を攪乱した老化モデルマウスでは、上記T細胞の構成変化が顕著に抑制される結果となり、特にT細胞を中心とした免疫系の加齢性変化に腸内細菌叢が強く関わっていることが示唆された。さらに、抗生剤投与マウスの腸内細菌叢解析を実施したところ、菌種多様性の顕著な低下とともに Lactobacillus属の特徴的な増加が認められたことから、本菌種の免疫老化への修飾作用について検討を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度に実施できなかった抗生物質投与マウスの解析については、本年度に解析を終了して結果を得ており、責任菌種候補の同定が終了している。また、これまでの成果については、学術誌に投稿準備中であり、進行は概ね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
抗生剤投与老化モデルマウスの解析から、老化に関連したT細胞構成変化に腸内細菌叢が関与している可能性が示唆されたため、今後は、抗生剤投与によって顕著な増加を示した腸内細菌種に着目し、それらの純培養菌を投与することで、免疫老化を抑制する作用を有する菌種の特定を試みる。また、NZBWF1等の自己免疫疾患モデルにおいて、免疫老化と類似した病態が認められることから、特定した腸内細菌のそれらに対する抑制作用についても検討する。
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Causes of Carryover |
当該年度の残額が656円と少額であり、物品、旅費等で支出できる費目がなかったため、翌年度使用分とした。当該分は物品費の一部として使用する予定である。
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Research Products
(1 results)