2020 Fiscal Year Annual Research Report
Functional analysis of core histones using genome-modified cells
Project/Area Number |
18K06186
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
高見 恭成 宮崎大学, 医学部, 准教授 (80236356)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ヒストン / クロマチン / エピゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、DNA 介在反応におけるクロマチン動態制御の研究は、生物学的に最も注目を集めている研究分野の一つである。しかしながら、動物細胞株を用いた遺伝学的なヒストン分子の研究は変異株樹立の困難さからほとんど行われていない。コアヒストンはクロマチン構造の根幹をなす分子であり、部位特異的なアセチル化、メ チル化等の修飾が様々なDNA介在反応に与える影響は明らかではあるが、 これらの知見は主として修飾酵素のノックアウト・ダウン実験から得られた間接的なものである。それは高等動物では、コアヒストン分子やその化学修飾の有す る生理機能を遺伝学的 にin vivoで直接検証できる実験系が存在しないためである。これは動物種の個々のヒストン 遺伝子が数十~数百コピーからなる多重遺 伝子であり、複数の染色体に局在しているため、 個々の全コアヒストン遺伝子を任意の変異ヒストンと置換することは極めて困難であると考えられてきたためである。。本研究目的は、これまで多重遺伝子であるため遺伝学的解析は困難とされてきたコア ヒストンの生理機能をニワトリ B 細胞株である DT40 を利用し たゲノム改変細胞を用いて明らかにすることである。ニワトリDT40細胞の全Canonicalヒストン遺伝子群(各H1,H2A, H2B, H3, H4遺伝子が5-10コピー/haploid) が、一番染色体上の一 カ所(約100kb内)に存在する利点を生かし、conditionalに本ローカスを一括して除去可能な改変細胞株の樹立を試みた。平成31年度は、 ゲノム編集技術を基盤とした統合的ヒストンゲノム制御システムの構築を検討した。ヒストンゲノム除去システムとして、今回Cre-loxシ ステムを用いてヒストン除去できるノックインベクターを作製した。現在、DT40細胞を用いて、これらベクターの効果について検討している。
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