2019 Fiscal Year Research-status Report
Elongin BC型ユビキチンリガーゼによる細胞分裂、細胞分化制御
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18K06213
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Research Institution | Fukuoka Women's University |
Principal Investigator |
奥村 文彦 福岡女子大学, 国際文理学部, 准教授 (00507212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 太一 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (00392374)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ユビキチン / タンパク質分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請課題はElongin BC型ユビキチンリガーゼによる細胞分裂、細胞分化の制御メカニズムの解明を目的とするものである。本年度は特にユビキチンリガーゼKLHDC1の解析を進めた。KLHDC1は機能未知のユビキチンリガーゼであり、標的とする基質タンパク質も同定されていなかった。 KLHDC1の生理的な役割を明らかにするために、KLHDC1結合タンパク質を探索した結果、SELENOSを同定した。SELENOSはセレノシステインを含むセレノプロテインとして知られている。また、小胞体ストレスを低減することも既に報告されている。細胞内ではセレノシステインを含まない不完全長のものとセレノシステインを含む完全長のものが混在するが、KLHDC1は不完全なSELENOSと結合し、ユビキチン修飾することを見出した。KLHDC1ノックダウンによりSELENOS総量は増加し、小胞体ストレス依存的な細胞死を抑制した。これらの結果はiScienceに報告した。 また、機能未知ユビキリガーゼFODの機能解析は継続している。当初想定していた基質タンパク質のユビキチン修飾が検出できなかったため、別の候補タンパク質を解析したところ、FOD依存的な半減期の低下がみられたので、今年度は焦点を絞り解析する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
いくつかの機能未知なElongin BC型ユビキチンリガーゼを解析している。昨年度はそのうちのひとつKLHDC1について国際誌に発表できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
FODの標的タンパク質として当初想定していたものとは別のタンパク質を同定している。このタンパク質も筋分化を促進することが知られている。今後はFODとの結合、ユビキチン修飾、半減期の確認などを行い論文として報告することを目指す。
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Causes of Carryover |
2019年度に異動したため、研究の進捗が若干遅れた。また、Covid-19蔓延による学会の中止などの影響による。 備品は揃ったので、主に消耗品購入に充てる。
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Research Products
(8 results)