2021 Fiscal Year Annual Research Report
Growth promoting mechanism by fatty acids
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18K06246
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福山 征光 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 講師 (20422389)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 線虫 / 栄養 / 脂質 |
Outline of Annual Research Achievements |
hhat-2の解析に関しては、変異体の表現型がそれほどロバストに認められないので、hhat-2以外のヘッジホッグ関連因子の解析の方を進めた。ヘッジホッグ受容体PTCおよび、PTCに構造的には類似しているが機能未知であるPTR遺伝子群に関し、個体成長への評価をおこなった。線虫は、飢餓条件下では幹細胞群を静止期に維持することで、個体成長を一時停止することが知られているが、PTRをコードする遺伝子の一つptr-18の変異体は、神経や筋肉の前駆細胞の静止期が維持できないことを見出した。この表現型は、複数のヘッジホッグ関連因子を阻害することで抑制されることから、PTCにようにヘッジホッグの下流で機能するのでなく、ヘッジホッグの上流で機能する可能性が示唆された。このptr-18によるヘッジホッグ関連因子の抑制メカニズムを明らかにすべく、まず発現解析をおこなった。その結果、PTR-18レポータータンパク質は、ヘッジホッグ関連因子タンパク質と共局在し、エンドサイトーシスにて細胞表面から取り込まれることが超解像顕微鏡解析により明らかとなった。また、ptr-18変異体では、ヘッジホッグ関連因子タンパク質の適切なタイミングでの取り込みと分解が遅延することがイメージングとウェスタン解析により認められた。PTR-18タンパク質はPTCのようにトランスポーター活性を持つと感がられているが、その基質は不明である。トランスポーター活性に必須と考えられているアミノ酸残基をアラニン置換したものをは、野生型とは異なり、変異体の表現型に対する救助活性を示さないことを見いだした。同様にPTCをコードするptc-3の成長への寄与も調べたが、RNAiでは胚性致死の表現型を示し、評価することができなかった。しかしながら、バーゼル大学との共同研究で、コレステロール輸送を介した脂質代謝制御に寄与することを見出した。
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Research Products
(3 results)