2020 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular codes which determine the depth of final axonal stabilizing layer in the Drosophila
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18K06250
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
羽毛田 聡子 (鈴木聡子) 東京工業大学, 生命理工学院, 研究員 (90631482)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 視神経 / シナプス形成 / ショウジョウバエ |
Outline of Annual Research Achievements |
1)ショウジョウバエのニューロリジンとニューレキシンの視神経のシナプス形成に対する役割 ニューロリジン(Nlg)はシナプス形成にかかわる接着因子として知られている。Nlgが哺乳類で脱リン酸化酵素LARと相互作用があることが報告されていることから、ショウジョウバエに存在する3種類のNlg(Nlg1、Nlg2、Nlg3)と、その結合相手であるニューレキシン(Nrx1)のシナプス形成に対する影響を調べた。LARはショウジョウバエの8種類の視細胞のうちR7で投射に関わっている。そこで視神経および視神経の投射先である神経においてRNAiを用いてそれぞれの分子の発現を抑制し、R7のシナプスを観察した結果、Nlg2とNrx1ではシナプスが減少した。また、過剰発現させると、Nlg1、Nlg2、Nlg3、Nrx1のすべての分子においてシナプス形成が促進された。シナプス形成はR7の投射先であるM6層で特に顕著であった。これらの結果から、ショウジョウバエの視神経では主にNlg2とNrx1の相互作用によってシナプスが形成されていることが示唆される。 2)ニューロリジンとニューレキシンとLARの相互作用 ショウジョウバエにおいてLARとNlgが相互作用するのであれば、LARの発現を増加させれば、シナプスの数を増加する方向に変化すると予想される。そこで、1)で用いたNlgおよびNrxの発現抑制系、および過剰発現系において、さらにLARを視神経側で強制発現させてシナプス形成の変化を観察した。しかし、LARの過剰発現はNlgおよびNrxの発現抑制系、および過剰発現系のシナプス形成に顕著な変化をもたらさなかった。LARのRNAiによる発現抑制系統での相互作用は現在解析中である。
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Research Products
(2 results)