2021 Fiscal Year Annual Research Report
Exploring a formation mechanism underlying melanin-transport vesicles, large vesicles, during body pigmentation
| Project/Area Number |
18K06252
|
|---|
| Research Institution | Okayama University of Science |
|---|
Principal Investigator |
田所 竜介 岡山理科大学, 工学部, 准教授 (50425633)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
| Keywords | メラノサイト / メラノソーム / 表皮細胞 / メラニン色素 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
表皮や毛が呈色する際、表皮内に存在する色素細胞内のメラニン顆粒（メラノソーム）においてメラニンが産生され、続いてメラニンを含むメラニン顆粒が隣接する表皮細胞（ケラチノサイト）へと輸送される。本研究は申請者が鳥胚において見出した複数の輸送法のうち大量のメラノソームを内包するメガ小胞に焦点を絞って輸送メカニズムの探索を行なってきた。メラニン色素の輸送現象は、当該分野における長年の未解決問題であり、さらにメガ小胞が細胞生物学的に形成機構の全く不明な新規の輸送小胞であることもあり、本研究期間のみで全容解明には至らなかった。しかしながら一連の解析から全解明に向けて一歩ずつ着実に研究を深めることができた。最終年度は、全ての年度の計画にまたがって解析を補充するとともにデータの解析や取りまとめを行なってきた。本研究においてとりわけ重要となる力学的な解析については、当初計画ほど理想的には動かない技術もあったため、新たに磁力を用いた機材を独自に作成して再検証を行った。前年度に引き続き、表皮細胞に発現する分子に注目した解析も行なった。本研究の内容と仮説は他にはないチャレンジングなものであったが、研究期間内に仮説を支持する結果も得られ、メガ小胞の形成メカニズムとさらにその先にある色素輸送の全解明に向けて、着実に研究の基盤を作ることができた。この基盤を礎として、今後目標の実現に向けてさらに飛躍したいと考える。
|
