2020 Fiscal Year Research-status Report
Role of CD34+ endothelial cells in in vivo testis formation and in vitro reconstruction of testis
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18K06322
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Research Institution | Kumamoto Health Science University |
Principal Investigator |
安部 眞一 熊本保健科学大学, 保健科学部, 教授 (90109637)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 精巣形成 / 精細管様構造 / 3次元培養 / 再凝集培養 / integrin / VCAM1 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、精巣の再凝集培養における間質再構築のメカニズムについて、integrinやVCAM1の関わりを調べた。胎児型ライデイッヒ細胞(FLC)のみにEGFPを発現するマウスの精巣を用いて再凝集培養を行い、FLCと成獣型ライデイッヒ細胞(ALC)の挙動を調べたところ、増殖率はALCの方がFLCの倍以上高く、また、CD34+細胞の集合体の中にALCは選択的に入るのに対して、FLCはほとんど入らなかった。このようなLCの挙動の違いの原因を探るために、発現するintegrin等の種類を調べたところ、a4, a9, b1 integrinとVCAM1はALCやCD34+細胞には発現しているが、FLCには発現していないことが分かった。そこで、それぞれの機能阻害抗体を加えて再凝集培養を行ったところ、精細管様構造や間質様構造の再構築が阻害されたことから、精巣構造の再構築にa4b1 integrin, a9b1 integrinとVCAM1が重要な役割を果たしていることが示唆された。また、解離した精巣細胞やCD34+細胞の再集合実験の結果から、CD34+細胞の凝集にa4b1 integrinとVCAM1が関与していると思われた。VCAM1はa4b1 integrinの基質の1つとして知られているので、cell-adhesion assayを行ったところ、CD34+細胞がVCAM1に直接結合することが分かった。ALCにGFPを発現するマウスを用いてLive cell imagingを行ったところ、ALCの凝集体に向かってCD34+細胞が近づき、filopodiaを伸ばして凝集体の中に入る動きが観察された。その動きはVCAM1の抗体によって阻害された。これらの結果から、精巣の間質様構造の再構築にVCAM1-a4b1 integrin相互作用が重要な役割を果たしていることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1)In vivoの実験: p75-CreERTマウス(ヘテロ)同士を掛け合わせて p75遺伝子のノックアウトの作成を試みたところ、免疫染色でp75の発現が見られないホモマウスが得られた。このノックアウトマウスの成獣精巣での表現系について解析を行っているが、現在までのところheteroと比べて顕著な差は見られない。 2)In vitroの実験: 「研究実績の概要」に書いたように、再凝集培養におけるCD34+細胞の役割について、またライデイッヒ細胞がCD34+細胞の集合体の中に局在するメカニズムについて、新しい知見が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
1)In vivoの実験: p75遺伝子のノックアウトマウスについて、胚~生後数日の精巣におけるheteroマウスとの表現系の差について調べる。 2)CD34+細胞の胚~生後精巣における存在様式についてp75やVE-cadherin, PDGFRaタンパク質の発現との関連を調べる。
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Causes of Carryover |
論文投稿料及び補充実験の費用として、繰り越した。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Mesenchymal Niche-Derived Neuregulin-1 Drives Intestinal Stem Cell Proliferation and Regeneration of Damaged Epithelium.2020
Author(s)
Jarde, T., Chan, W.H., Rossello, F.J., Kahlon, T.K., Theocharous, M., Arackal, T.K., Flores, T., Giraud, M., Richards, E., Chan, E., Kerr, G., Engel, R.M., Prasko, M., Donoghue, J.F., Abe, S-I., Phesse, T.J., Nefzger, C.M., McMurrick, P.J., Powell, D.R., Daly R.J., Polo, J.M., Abud, H.E.
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Journal Title
Cell Stem Cell
Volume: 27
Pages: 646-662
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research