2019 Fiscal Year Research-status Report
Functional MRI Brain imaging in Torpid Mice
Project/Area Number |
18K06347
|
Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
砂川 玄志郎 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 基礎科学特別研究員 (70710250)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 崇了 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (10461253)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 休眠 / 冬眠 / 能動的低代謝 / 機能的MRI / 非侵襲代謝評価 / マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では絶食によって生じるマウスの休眠をMRI内で誘導し、マウス休眠における脳の局所的活動ダイナミクスを観察することが目的である。マウスの頭部を固定したまま、体を保定した状態で24時間拘束し、この間に休眠を誘導する必要がある。2019年度は昨年度に引き続き予定していた3つの目標のうち、目標1「休眠を誘導しながら機能的MRIを測定する」と目標2「MRI装置内で全身の代謝を測定する」を中心に実験を進めた。目標3「低代謝に至る脳活動ダイナミクスを明らかにする」は目標1と目標2が達成され次第、すすめていく予定である。目標1に関してはMRIのマウス用コイルに入りうる頭部固定装置をデザインしようとしたが、マウスを24時間固定し続けるためには大きさが足りなかったため、ラット用のMRIコイルに装着できるマウス頭部工程装置を開発し、マウスを固定した状態で24時間生存できることを確認した。同固定装置にマウスを保定した状態で休眠誘導を試みているが現在は成功していない。また、MRIを測定しながら代謝を評価するために非侵襲に検出された呼吸波形を機械学習を用いて代謝を推定するアルゴリズムを開発するための呼吸波形を取得する予定であったが、リソースの問題で2019年度内に成し遂げられなかった。計画2はラット用のMRIコイルでマウスの頭部の機能的MRIを撮影している。休眠が誘導されたマウスの基礎代謝は著しく低下するため、代謝が低下した状態を鋭敏に検出する必要があるが、麻酔をかけたマウスと死後マウスの差を描出できることを確認した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は2019年度までにMRI内でマウスの休眠に成功し、2020年度は休眠MRIを取得する予定であったが、いまだMRI内で絶食性休眠ができていないことが最大の理由である。
|
Strategy for Future Research Activity |
2019年度までにマウスをラット用のMRIコイルで機能的MRIを取得する準備は整ったが、コイル内で休眠を誘導することに難渋している。2020年度はまず目標1に関しては呼吸波形から代謝を推定するアルゴリズムの開発を完了させるために、追加の呼吸波形データを取得する。同時にMRI撮影用頭部固定装置を用いながらマウスを休眠状態に誘導することを目指す。絶食誘導性の休眠誘導を試みるが、難しい場合は、研究代表が開発したQ神経誘導性低代謝などの他の低代謝誘導法も検討する。少なくとも、年度内に休眠MRIの撮影まで行いたい。
|
Causes of Carryover |
MRI内で実施する予定だった動物実験が予定通り進んでいないために生じた額である。2020年度に研究を推進し、当初の予定通りの成果を上げることを目指す。
|