2021 Fiscal Year Research-status Report
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18K06398
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
新倉 綾 国立感染症研究所, 安全実験管理部, 主任研究官 (10392325)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 全ゲノムシークエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
Babesia microti group4種のアッセンブルデータと、パルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)の結果を比較したところ、染色体サイズがおおむね一致していた。Benchmarking Universal Single-Copy Orthologs (BUSCO)(protein)を用いた、ゲノムアセンブリとアノテーション完全性の評価は、93%以上(そのうちシングルコピーは 90%以上)と高かった。B. microti グループ内外の系統関係について、オルソログ遺伝子群を用いて解析を行ったところ、B. microti グループが単独のクレードを形成し、バベシア属を含むプロプラズマ科の中で独立したグループに位置することが明らかになった。モデルとなっているB. microti RI株は、これまでに配列決定されたすべてのアピコンプレックス門寄生虫の中で最小の核ゲノムを持ち、約3500のポリペプチドをコードする4つの染色体を持つことが示されているが、これと類似した内容の結果が得られている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ダニの唾液腺ステージであるスポロゾイト原虫については、感染マダニの取得と解析が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、DDBJおよびPiroplasmaDBへの登録と公開、論文公表を行う。抗体調査に有用な表面抗原の解析、抗原候補の選定を実施する。
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Causes of Carryover |
成果公表(論文公表など)が遅れており、2022年度に投稿料等を使用する予定である。 また、2021年度に実施できなかった、マダニ感染原虫に関する解析を行うため、動物実験関連費用等も必要である。
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