2018 Fiscal Year Research-status Report
Dispersal and evolution of marine dipterous insects in the continent of Africa
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18K06402
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Research Institution | Lake Biwa Museum |
Principal Investigator |
桝永 一宏 滋賀県立琵琶湖博物館, 研究部, 専門学芸員 (50344346)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | アフリカ / 双翅目 / 分散 / 進化 / 分類 / 系統 / 生物地理 |
Outline of Annual Research Achievements |
海洋性昆虫の分布域は線であり、分布域と系統関係が対応しやすく、その分散過程が捉えやすい。この点に着目し、海洋性アシナガバエの海水適応の起源について研究を行ってきた。世界各地で分布調査を実施し、系統解析の結果、海洋性アシナガバエの海水適応のグループが単系統(単一起源)であることが示唆された。しかし、アフリカ大陸が最後に残った未調査地であり、この地域のグループを解析に加えることで、地球レベルでの海洋性昆虫の分散と進化を明らかにすることができる。 今年度は11月17日から12月7日の間、 ナミビアにおいて野外調査を行った。本調査によりアフリカ南部の南アフリカとナミビアに固有な属Cemocarusについて、既知種1種と未記載種2種が採集できた。現在,標本作製やDNAの解析を行っている。また、2018年11月27日にナミビアの首都ウイントフックで開催された第9回国際双翅目会議にいて、南アフリカのCemocarus属について、タイトル「Taxonomic study of rocky shore flies of the genus Cemocarus Meuffels & Grootaert (Dolichopodidae) from South Africa」と題して口頭発表を行った。また、この会議の開催期間に、今後調査予定の国の研究者と積極的に交流し、現地調査の希望を伝え、採集許可の手続きや現地での調査時の協力について依頼した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2018年度ナミビアにおける野外調査によりアフリカ南部の南アフリカとナミビアに固有な属Cemocarusについて、既知種1種と未記載種2種が採集できた。現在,標本作製やDNAの解析を行っている。2019年度調査予定の国の研究者と連絡をとり、現地調査の希望を伝え、採集許可の手続きや現地での調査時の協力について依頼した。南アフリカとナミビアに生息するCemocarus属について記載論文の執筆を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はアフリカ南部の地域において野外調査を実施する。調査予定の国の研究者と連絡をとり、現地調査の希望を伝え、採集許可の手続きや現地での調査時の協力について依頼した。南アフリカとナミビアに生息するCemocarus属について記載論文の執筆を進めている。
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Causes of Carryover |
今年度の旅費は私費で賄ったため。
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Research Products
(2 results)