2019 Fiscal Year Research-status Report
Empirical assessment of a self-similar model of photosynthesis of trees
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18K06406
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
小山 耕平 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教 (70709170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 健 琉球大学, 理学部, 講師 (00634693)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 植物生態 |
Outline of Annual Research Achievements |
テスト当該年度中に圃場で研究材料である樹木の栽培に成功し、実験システムを確立することに成功した。それらの樹木を用いて、スケーリング理論(ここでは、個体サイズの変化に伴う生物学的性質の変化の意味)の観点から樹木全体の計測および樹形内の光環境を中心とした環境の計測を行った。また、これまでの研究成果として得られた形態計測の技術を応用して、インドネシアにおける都市緑化を目的とした国際研究プロジェクトに参加し、葉による建物の被覆を定量化するための技術を開発した。これらの成果について、査読付きの国際共著論文1稿を発表した。(Kitagawa et al. (2019) IOP Conf. Ser.: Earth Environ. Sci. 294 012088: https://doi.org/10.1088/1755-1315/294/1/012088)。また、日本生態学会全国大会の国際セッションで発表を行った(ただし、学会は2020年3月に行われたため、現地開催ではなくオンラインによる要旨の発表となった)。現在、これまでに得られたデータを解析した結果を筆頭論文1稿を投稿中である。加えて、スケーリング理論の専門家として樹木(ブナ)およびタケ(モウソウチク)の個体サイズに伴う個体呼吸の変化について国際共同研究に参加して解析を行い、国際共著論文2稿を現在投稿中である。また、樹木(ハルニレ他複数樹種)の枝レベルでのスケーリング関係(枝サイズに伴う葉の量の変化)の関係について、および、低木(エゾニワトコ)の果実の形態に関する解析を行い、現在、前者は筆頭著者、後者は責任著者としてそれぞれ論文を執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上述のように、昨年2019年内末までの実験については、実験系の確立や成果発表などがおおむね順調に進行しているため。ただし、年度末の2020年3月には、新型コロナウイルスの影響が出ているが、2019年度内については概ね順調であると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度2020年度以降については、新型コロナウイルスの影響により、場合によっては計画の再考が必要になる可能性も考慮する必要があると思われる。野外調査並びに学会発表の実施の有無ついては、安全および感染拡大の防止を最優先にし、新型コロナウイルスの今後の感染拡大状況並びに所属機関からの通知に基づき、実施するかどうか、また、どの程度まで実施できるか、を最終的に判断する。ただし、仮に本年度の野外調査が不可であった場合でも、前年度の調査までに得られたデータを解析して、それらの成果を論文にして成果を発表する。また、これまでに参加してきた国際共同研究のメンバーとのオンライン会議での議論を次年度も継続して行い、新たな成果論文の執筆および発表を行う。
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Causes of Carryover |
圃場における実験試料(樹木)を用いた実験系の確立に時間を要したため。今年度および来年度に栽培した樹木を持ちいた実験を行う。
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