2020 Fiscal Year Annual Research Report
Actin-dependent endocytosis at the leading edge of the growth cone
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18K06459
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
野住 素広 新潟大学, 医歯学系, 講師 (00420323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 泰行 新潟大学, 医歯学系, 助教 (70710573)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 成長円錐 / 超解像顕微鏡 / 3D-SIM / アクチン / フィロポディア / エンドサイトーシス / 軸索ガイダンス受容体 / 先導端 |
Outline of Annual Research Achievements |
神経回路形成や軸索再生を担う成長円錐の先端では、アクチン細胞骨格の伸長によって形質膜が押され、軸索伸長の駆動力が生じる。以前、我々はF-アクチンの伸長と同時に先導端で形質膜の取込みが生じることを発見し、その過程が軸索伸長に必要であることを示した(Cell Rep, 2007)。本課題では、z軸方向に約1μmの高さしかない成長円錐の構造を3次元で可視化することで、先導端で生じるアクチン依存性エンドサイトーシスと軸索ガイダンス受容体の関係性を調べた。 超解像顕微鏡の3D-SIM観察で、成長円錐のF-アクチンが非接着面の形質膜に沿って山型に分布し、一部は成長円錐表面から突出してフィロポディアを形成することが分かった。この非接着性フィロポディアは1分前後で伸長と退縮を繰り返し、軸索ガイダンス受容体のニューロピリン1(Nrp1)が脂質ラフト依存的に局在した。非接着性のフィロポディアは、アクチン脱重合因子であるコフィリンを通常のアクチン束に比べて約2.5倍多く含んでいた。光遺伝学的手法でコフィリンを不活性化した結果、成長円錐の非接着性フィロポディアが増加した。これらの結果は、コフィリンが非接着性フィロポディアの短寿命の原因であることを示している。Nrp1受容体のリガンドの1つであるセマフォリン3Aを成長円錐に投与すると、非接着性のフィロポディアには先導端膜の約2倍以上強く結合した。また非接着性フィロポディアにBARドメインタンパク質のエンドフィリン、ダイナミン、シナプス小胞タンパク質のシナプトフィジンが高頻度で検出された。フィロポディア消失と共にエンドサイトーシスが誘導され、形質膜からNrp1受容体が回収される可能性がある。本研究で、軸索ガイダンス受容体が局在するフィロポディアを成長円錐の表面から伸ばすことによって、積極的にガイド分子を捕捉する新たなメカニズムが示唆された。
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Research Products
(6 results)