2018 Fiscal Year Research-status Report
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18K06482
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
大村 威夫 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (70402295)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 神経再生 / PAC |
Outline of Annual Research Achievements |
光活性化アデニル酸シクラーゼ(Photoactivated Adenylyl Cyclase: PAC)は光刺激により生体内でのcAMP産生を制御可能な分子でミドリムシの光応答から発見された(Iseki M et al, Nature, 2002)。浜松ホトニクス社はアデノ随伴ウィルスベクターを用いてPAC遺伝子を導入することで細胞内cAMP濃度を高精度に調整することを可能にした。cAMPアナログ投与により脊髄再生が促進することは知られているが(Neumann S et al, Neuron, 2002)、cAMPアナログ投与は生体内でのcAMP濃度コントロールは困難である。一方、PACは光制御のため時間的、空間的なcAMP濃度調整が可能となり、より至適な生体内cAMP濃度を再現、維持することが可能である。今回PAC遺伝子導入による神経再生効果の検討を目的とした。 本年我々は浜松ホトニクス社の協力下にPAC導入アデノ随伴ウイィルスベクターの神経細胞導入効率を大幅に改良し、90%以上の導入効率が得られた。これにより安定したin vitro実験が可能となったのみならず、ウイルスの大幅濃縮により、in vivoでも使用可能な高品質のものとなった。 光強度に関し、光強度を4パターン調整し同時に照射できる装置を用い、 0.5, 5, 50, 500mVと調整し光強度による軸索発芽率, 伸長の差異についてControl群(照射なし)と比較検討を行ている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
PAC導入アデノ随伴ウイィルスベクターの導入効率を大幅に改善可能となった。 また高濃度のウイルス作成に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
高濃度PAC導入アデノ随伴ウイィルスベクターを用い、光強度の調整に加え、in vivo の実験に着手する。
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