2018 Fiscal Year Research-status Report
MECP2を起点とした精神神経疾患の共通分子病態の解明
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18K06484
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
辻村 啓太 名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (60588474)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | MECP2 / レット症候群 / MECP2重複 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題初年度の当該年度は主に研究リソースの収集や拡充に注力した。レット症候群モデルについては、モデルマウス(MeCP2KOマウス)を既に所有していたが、レット症候群患者由来iPS細胞の例数を増やす必要があり、追加樹立を実施し例数を増やした。また、ゲノム編集技術を用いてレット症候群患者変異を模倣したノックインマウスの作製に成功し、その後の繁殖にも成功した。MECP2重複モデルについては、MECP2重複症候群モデルマウスを入手し、FVBバックグラウンドからC57BL/6Jバックグラウンドへのバッククロスを進めており、3世代の交配を完了した。MECP2重複症候群患者由来iPS細胞の樹立を実施し、1例の患者からのiPS細胞の樹立を完了した。TRAP法を実施するための、YFP-RPL10aを発現するトランスジェニックマウスを入手し、繁殖を行なっている。以上のように、計画通りの研究リソースの収集や拡充が順調に進んでいる。今後は収集・拡充してきたレット症候群モデルとMECP2重複症候群モデルにおいて、mTORシグナルの活性化レベルをイムノブロッティングや免疫組織染色により評価をしていく。また、TRAP法を実施するため、Creドライバーマウスの入手も進め、随時TRAP法を実施する予定である。TRAP法実施後のRNAシークエンス結果の詳細な解析を行うため、今後はバイオインフォマティシャンとの共同研究体制も構築していく予定である。MECP2重複症候群患者由来iPS細胞の例数の拡充も進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の遂行に必要な疾患モデルのリソース収集と拡充が順調に進んでおり、計画通りに概ね順調に進展している。次年度のTRAP法実施のための準備が順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は収集・拡充してきたレット症候群モデルとMECP2重複症候群モデルにおいて、mTORシグナルの活性化レベルをイムノブロッティングや免疫組織染色により評価をしていく。また、TRAP法を実施するため、Creドライバーマウスの入手も進め、随時TRAP法を実施する予定である。TRAP法実施後のRNAシークエンス結果の詳細な解析を行うため、今後はバイオインフォマティシャンとの共同研究体制も構築して行く。
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Research Products
(3 results)