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2020 Fiscal Year Research-status Report

Reelinによるゴルジ体構造制御が脳神経系の動的恒常性維持に果たす役割

Research Project

Project/Area Number 18K06543
Research InstitutionInstitute for Developmental Research Aichi Developmental Disability Center

Principal Investigator

松木 亨  愛知県医療療育総合センター発達障害研究所, 細胞病態研究部, 主任研究員 (90332329)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中山 敦雄  愛知県医療療育総合センター発達障害研究所, 細胞病態研究部, 部長 (50227964)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
KeywordsReelin / STK25 / ゴルジ体
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、これまでに得ている情報を基にしてGolga2についてPKCよりリン酸化されるセリン残基をアラニンに置換したノックインマウスをCrispr/Cas9によって作製することを試みた。single strand oligo DNAを用いたエレクトロポレーション法によって体外受精で得られた受精胚の編集を試みてきた。これまでにノックインマウスは作出できているが、同時にindelによる好ましくない塩基挿入、欠損も生じており引き続きゲノム編集によるノックインマウス作製の必要がある。
ゴルジ体構造制御においてReelinシグナルと拮抗的に働くSTK25について、neuronal migrationの制御における役割を明らかにする事ができた。現在投稿論文のリバイス実験を行っている最中である。
Reelinによるゴルジ体構造制御機構おける重要な中間分子としてPKCeが考えられる。その理由として、Reelinによって活性化される事を我々は見出しているが、Reelinシグナルが関わる精神疾患に深く関与している可能性が考えられる。そのため、Reelin-PKCeシグナル経路が神経細胞の発達と神経機能、またそれらが破綻した時に呈する精神疾患との関係を明らかにするために、本年度、名古屋大学との共同研究によってPKCe floxマウスを作製した。
現在、名古屋大学にて飼養中であるが、状況が整い愛知県医療療育総合センター動物舎に搬入される手はずになっている。加えて、Reelinシグナルがゴルジ体構造制御に関連して小胞体ーゴルジ体輸送へ関与する可能性がある事から、まずゴルジ体を可視化できるAAVを作製した。これらは眼窩静脈叢経路でのin vivo投与により脳全体へ感染させる事ができ、機能する事が分かった。現在、小胞体を可視化するためのAAVについて作製中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初予定していた、他施設(主に名古屋大学)でのゲノム編集技術の講習と技術導入については、COVID-19パンデミックにより講習等が不可能になったため、文献等をたよりに試行錯誤でマウスの作製を行わざるを得なくなったため、当初の予定よりゲノム編集マウス作製に時間がかかっているのが最大の理由である。加えてSTK25の論文投稿とリバイス実験を優先して研究を行ってきたため、ゲノム編集マウスの作製に十分な時間を使う事が出来なかったことも予定より遅れている理由となっている。

Strategy for Future Research Activity

基本的に当初の本研究計画に沿って研究を進めて行く。大きく1)発達期におけるゴルジ体の構造制御、2)発達後の神経機能の制御について研究を進めて行くが、本年度に完成させるべき目標を、1)鍵となるゲノム編集マウスの作製(特にGM130のpoint mutationノックインマウス)と本年度までに作製・利用技術を完成させてきたAAVを最大限に活用して、これまで提案してきた神経細胞の発達期に見られるゴルジ体伸長機構の全貌解明と、神経機能におけるgolgi outpostsの制御機構の解明とその基盤機構と考えている、樹状突起やスパイン内におけるER-Golgi輸送と構造制御機構におけるReelinシグナルの役割について研究を進めて行く。また、本研究をさらに発展させるために細胞膜リソースの供給メカニズムについての解明に着手していく。具体的にはendosomeに関わるRabファミリーの一部がReelinの制御を受ける事が報告されていることから、Rabファミリーの関与について調べていく。
同時に、これらゴルジ体の構造制御の破綻とReelinシグナルの破綻が疾患に繋がる事が十分に想定されるため、Reelinが深く関与する自閉症、統合失調症との関係性について研究を深めていく。

Causes of Carryover

投稿中の論文が受理された場合の掲載料として使用予定。加えて、予定していた実験計画のうち、遅れが生じているゲノム編集マウスの作製と維持、かつそれらのマウスを用いた実験を計画に沿って実行していく。

  • Research Products

    (4 results)

All 2021 2020 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 1 results) Book (1 results)

  • [Int'l Joint Research] SUNY Upstate Medical University(米国)

    • Country Name
      U.S.A.
    • Counterpart Institution
      SUNY Upstate Medical University
  • [Journal Article] The α1-adrenergic receptors in the amygdala regulate the induction of learned despair through protein kinase C-beta signaling2021

    • Author(s)
      Shisui Fujita, Satomi Yoshida, Tohru Matsuki, Manoj Kumar Jaiswal and Kenjiro Seki
    • Journal Title

      Behavioural Pharmacology

      Volume: 32 Pages: 73-85

    • DOI

      10.1097/FBP.0000000000000605

    • Peer Reviewed / Int'l Joint Research
  • [Journal Article] Knockdown of Son, a mouse homologue of the ZTTK syndrome gene, causes neuronal migration defects and dendritic spine abnormalities2020

    • Author(s)
      Masashi Ueda, Tohru Matsuki, Masahide Fukada, Shima Eda, Akie Toya, Akio Iio, Hidenori Tabata and Atsuo Nakayama
    • Journal Title

      Molecular Brain

      Volume: 13:80 Pages: 1-9

    • DOI

      10.1186/s13041-020-00622-4

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Book] 細胞培養実習テキスト  第2版2020

    • Author(s)
      日本組織培養学会編
    • Total Pages
      161
    • Publisher
      じほう
    • ISBN
      9784840752923

URL: 

Published: 2021-12-27  

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