2020 Fiscal Year Research-status Report
Effects of metals on oligomerization, channel formation, and neurotoxicity of amyloidogenic proteins
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18K06669
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Research Institution | Musashino University |
Principal Investigator |
川原 正博 武蔵野大学, 薬学部, 教授 (40224828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根岸 みどり (加藤みどり) 武蔵野大学, 薬学部, 助教 (30300750)
田中 健一郎 武蔵野大学, 薬学部, 講師 (30555777)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | プリオン / カルノシン / 神経毒性 / カルシウム / 酸化ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、新型コロナウイルス蔓延防止のため、学生、教職員が大学に長期間入構禁止となり、実験研究は不可能となり研究計画は大幅に遅延することになった。また、多くの学会が中止となり発表の機会が少なくなった。そこで、これまでの結果をまとめ、プリオンタンパクについて総説を執筆し、アミロイド形成におけるAPP、αシヌクレインなど他のアミロイドタンパクとの相互作用及び、銅、亜鉛、鉄などの微量金属の関わりについての現時点での仮説をまとめた(Kawahara M,et al. Neurometals in the Pathogenesis of Prion Diseases, Int J Mol Sci.(2021))。また本研究の派生研究である金属による神経細胞死に関して、セレノメチオニンが銅/亜鉛による神経細胞死を抑制することを見出した (Nakano Y, et al. Metallomics(2020))。これまでに銅/亜鉛による神経細胞死には小胞体ストレス系やMAPキナーゼ経路が関与することを見出しているが、酸化ストレス系の関与を示唆する結果である。また、アミロイド形成阻害物質であるカルノシン(βアラニルヒスチジン)の作用について、6-OHDAによるパーキンソン病モデルや肺疾患にも有効であることを見出した(Kubota M,et al. PLoS One. (2020))。これらの結果を基に、日本薬学会シンポジウムや特別講演( 新アミノ酸分析研究会 第10回学術講演会)において発表を行い、自らの研究成果を広く公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスのために、教職員及び学生が長期間大学に入構禁止となり、実験研究がその間ほぼ不可能となった。またそれに伴い、多くの学会が中止、延期となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までに確立したアミロイド形成能と神経毒性のアッセイ系を用いて、まずプリオンタンパク断片ペプチドの神経毒性について、高次構造とのかかわりについて検討する。また、感染防止のために入構が制限されている点を考慮して、実験時間が比較的短時間で終了する金属毒性メカニズムやカルノシンの作用についての研究も並行して行う。
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Causes of Carryover |
予定していた学会が中止になり、旅費の予定が大幅に変更となったため
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