2021 Fiscal Year Annual Research Report
Clarification of pathophysiological roles of MIDN, a novel genetic risk factor for Parkinson's disease
Project/Area Number |
18K06681
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
小原 祐太郎 山形大学, 医学部, 教授 (40400270)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / Midnolin (MIDN) |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度も前年度に引き続いてMidnolin (MIDN) 遺伝子プロモーターの詳細な解析に取り組んだ。これまでに、ヒトSHSY5Y細胞をインスリンで刺激すると、インスリンはERK1/2やPI3キナーゼの活性化を介して転写因子のAP-1やCREBを活性化し、さらにはTFAP2の活性を抑制して、MIDN遺伝子の発現を誘導している可能性が示唆されていた。MIDN遺伝子上流の-121 bpから-99 bpにはTFAP2のコンセンサス配列が、-71 bpから-57 bpにはAP-1とCREBのコンセンサス配列が存在し、これらの配列に変異を導入するとプロモーター活性が大きく変化した。
これらの結果をふまえて、より詳細なプロモーター解析を行った。CREBのドミナントネガティブ変異体(S133A)を過剰発現した細胞をインスリンで刺激しても、MIDNプロモーターの活性化は抑制されなかった一方、AP-1阻害薬SR11302およびAP-1デコイオリゴデオキシヌクレオチドで前処理した細胞では、MIDNプロモーターの活性化が完全に抑制されることが明らかになった。さらに、AP-1を構成するc-FOSとc-JUNの抗体を用いたクロマチン免疫沈降アッセイを行うと、インスリン刺激により、c-FOSとc-JUNのMIDNプロモーターへの結合が顕著に亢進した。
以上より、インスリン刺激によるMIDN遺伝子の発現にはTFAP2とAP-1が関与し、CREBは関与しないことが明らかになった。
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Research Products
(2 results)