2020 Fiscal Year Annual Research Report
Study on cyclic polyol-based carbohydrate metabolism regulatory molecules
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18K06725
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
内山 武人 日本大学, 薬学部, 教授 (90261172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野伏 康仁 日本大学, 薬学部, 講師 (40385977)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 1,5-アンヒドロアルジトール / ポリフェノール / グルコシダーゼ阻害活性 / 抗酸化活性 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、あらたに環状ポリオールとしてイノシトールに着目した。すなわち、シクロヘキサン環にヒドロキシ基が異なる立体配置で結合した入手可能な各種イノシトール7種(allo-, D-chiro-, L-chiro-, epi-, myo-, muco-)を出発物質として、ガロイル誘導体ライブラリーを作成した。縮合試薬として向山試薬(2-chloro-1-methylpyridinium iodide)を用いた。今回作成したガロイル誘導体は、いずれも昨年度までに合成した各種ガロイル誘導体に比べ、ガロイル基の数は最も多い(6個)ものである。抗酸化活性を検討した結果、前年度までに作成したガロイル誘導体よりも強い活性を示した。(EC50=4.24-6.80μM)また、α-グルコシダーゼ(Rat小腸由来)阻害活性を検討したところ、興味深いことにガロイル基を6個有するイノシトール誘導体(IC50=0.66-6.80μM)よりも5個有するpentagalloyl glucose (PGG、IC50=0.34μM) の方が強い活性を示した。 次に、1,5-アンヒドログルシトー1,5-AGAG)の官能基変換を試みた。すなわち、構造に唯一含まれる一級アルコールに着目して、アミノ基への変換をおこなった。ジクロロメタン-メタノール中でper-TMS化された1,5-AGに酢酸アンモニウムを作用させると6位選択的に脱保護されて一級アルコール体を得、光延反応に付しアジト体へと変換後、残るTMS基を酸性樹脂で脱保護し、接触還元により目的とする6-アミノ体へ導くことに成功した。得られた6-アミノ体およびそのガロイル誘導体(6-アミド体)についても抗酸化活性(EC50=5.46μM)なびにα-グルコシダーゼ(Rat小腸由来)阻害活性(IC50=4.41μM)を検討した。
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