2020 Fiscal Year Annual Research Report
Examination of stenosis prevention after esophageal endoscopic submucosal dissection using 2% rebamipide solution
Project/Area Number |
18K06757
|
Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
藤本 愛 東邦大学, 医学部, 助教 (10468712)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | レバミピド局注液 / 内視鏡的粘膜下層剥離術 / 食道狭窄予防 / 線維化抑制 |
Outline of Annual Research Achievements |
検討1. レパミピド局注液を用いたESDの施行および実行可能性、安全性の評価:ESDの完遂の可否、一括切除率、治療時間、使用局注液量、出血回数、穿孔などの有無を評価する。安楽死まで後出血、嘔吐、体重増加不良の有無を評価する。検討2. ESD後潰瘍の治癒過程、狭窄の内視鏡的評価 検討3. ESD後潰瘍組織を用いた、炎症、線維化の病理学的評価 結果:2018年3月6日~2021年2月10日まで合計18頭の実験を行った。1頭は麻酔薬のアレルギーにより死亡、7日生存6頭(1頭は21日生存予定だったが、COVID-19感染拡大の影響で実験中止 7日目に安楽死となった。)14日生存6頭、21日生存5頭 検討1. 2%レバミピド局注液を用いた全症例において、ESDは安全に施行、一括切除できた。出血は少なく、穿孔などの有害事象は認めなかった。治療時間、使用局注量に関するデータの解析はまだ行っていないが、生理食塩水を局注液に使用したESDと比較し、大きな差異はない印象であった。治療後安楽死までの間、後出血は1例も見られなかった。嘔吐、食欲低下や体重増加不良は一時的にみられたものもあったが、予定日までの飼育が困難な程度ではなかった。 検討2. 詳細なデータ解析はまだしていない。しかし、2%レバミピド局注液が生理食塩水を用いたESDと比較し、明らかに食道ESD後狭窄を予防する効果は見られなかった。 検討3. まだ3検体は病理検索に提出していない(ホルマリン固定された状態で保管中)ため詳細な検討はできていない。観察した範囲では7日目、14日目の組織標本では2%レバミピドを用いたESDの方で潰瘍治癒が速い印象であった。また、21日目の組織標本では、2%レバミピド局注液を用いたESD後潰瘍瘢痕で、線維化が少ない印象であった。3検体の病理染色を待って、炎症細胞数、線維化を数値化し解析を行った。
|