2018 Fiscal Year Research-status Report
生活習慣病薬の有効性、安全性およびがん予防効果に関する薬剤疫学の国際共同研究
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18K06759
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Research Institution | Showa Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
橋本 梓 (原梓) 昭和薬科大学, 薬学部, 准教授 (20740426)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 薬剤疫学 / 降圧薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、生活習慣病薬に関する薬剤疫学の国際共同研究を実施し、薬剤感受性遺伝子を検討することを目的とする。特に、以下のニ点のゲノム網羅的探索に取り組む。 1.Rotterdam研究におけるアスピリン、HMG-CoA還元酵素阻害薬、ビグアナイド系糖尿病薬の各薬剤の有効性、各種がん予防効果、およびそれらに関連する薬剤感受性遺伝子多型の探索 Rotterdam研究は、1989年に開始されたオランダRotterdam郊外のOmmoord地区の55歳以上の住民を対象とした、長期前向きコホート研究である。地域の家庭医の処方データおよび薬局データは1997年より収集されている。本年度は、処方データと、その他解析に必要となるデータに関して共同研究者との意見交換を行った。 2. 家庭血圧に基づいた全国規模の無作為化比較試験HOMED-BP研究における、降圧薬の効果および副作用発現に関連する遺伝子多型の探索 HOMED-BP 研究 (Hypertension Objective Treatment Based on Measurement by Electrical Devices of Blood Pressure Study)は、家庭血圧に基づいた全国規模の無作為化比較試験であり、帝京大学、東北大学、ベルギーLeuven大学との共同研究として行われている。本年度は、降圧薬の効果および副作用発現に関連する遺伝子多型の探索に先立ち、降圧効果の季節変動についての検討を学術雑誌に発表、および、治療開始前の家庭血圧、診療時血圧レベルと、降圧治療後における家庭血圧の降圧度との関連を検討し、学会発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
海外共同研究者との研究日程の調整ができず海外共同研究先での解析ができなかった。来年度に繰り越して研究訪問を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
1. Rotterdam研究におけるアスピリン、HMG-CoA還元酵素阻害薬、ビグアナイド系糖尿病薬の各薬剤の有効性、各種がん予防効果、およびそれらに関連する薬剤感受性遺伝子多型の探索 先行研究において関連が報告されている薬剤感受性遺伝子多型に加え、各疾患に関連することが報告されている遺伝子多型、および疾患メカニズムにかかわる遺伝子多型を候補遺伝子多型とする。Rotterdam研究の対象者における、それらの候補遺伝子多型のデータ、処方データ、その他解析に必要となるデータとの突合を行い、データクリーニングを実施する。その後、各薬剤に関して、薬剤感受性遺伝子多型の探索を行う。 2. 家庭血圧に基づいた全国規模の無作為化比較試験HOMED-BP研究における、降圧薬の効果および副作用発現に関連する遺伝子多型の探索 各薬剤および併用の組合せによる追跡後の降圧度や予後を検討し、それらにかかわる薬剤感受性遺伝子多型のゲノム網羅的探索を行う。また、これまで収集された有害事象のデータの精度を高め、その後頻度などを明らかにした上で、副作用発現に影響する遺伝子多型の探索を行う。
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Causes of Carryover |
今年度は海外共同研究者との日程調整がつかず、訪問先での研究ができなかったため、次年度使用額が生じた。次年度に繰り越して訪問を行い、海外共同研究先において研究を実施する。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Association Between Amplitude of Seasonal Variation in Self‐Measured Home Blood Pressure and Cardiovascular Outcomes: HOMED‐BP (Hypertension Objective Treatment Based on Measurement By Electrical Devices of Blood Pressure) Study2018
Author(s)
Tomohiro Hanazawa, Kei Asayama, Daisuke Watabe, Ayumi Tanabe, Michihiro Satoh, Ryusuke Inoue, Azusa Hara, Taku Obara, Masahiro Kikuya, Kyoko Nomura, Hirohito Metoki, Yutaka Imai, Takayoshi Ohkubo, the HOMED‐BP (Hypertension Objective Treatment Based on Measurement by Electrical Devices of Blood Pressure) Investigators
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Journal Title
J Am Heart Assoc.
Volume: 7
Pages: e008509
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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