2020 Fiscal Year Research-status Report
抗癌剤の早期アクセスに資する条件付き承認制度の運用方法の検討
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18K06779
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
永井 純正 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40579710)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 抗癌剤 / 薬事規制 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度はがん領域で使用されるバイオシミラーに関する海外研究者との英文での共同研究論文及び和文での抗癌剤における薬事規制に関する複数の総説を実績としてpublishすることができた。また、再生医療等製品の薬事規制に関する国際学会講演をwebinarで行った。引き続き日本及び欧米における抗癌剤、再生医療等製品の既承認品目の解析を継続している。また、令和3年3月31日付で、厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課より、薬生薬審発0331第3号「抗悪性腫瘍薬の臨床評価方法に関するガイドラインについて」が発出された。この文書は、平成17年に発出されたガイダンスを改訂した内容が記載されているが、これまでの承認事例が少ないこともあり、早期条件付き承認制度の運用については特段新しい内容には言及されていない。しかし、コンパニオン診断薬の開発を含めたバイオマーカーの利用、希少がんや希少フラクションに対する抗癌剤の臨床評価、臨床試験デザインについてこのガイドラインで言及されていることについては、本研究のスコープと合致する点もあり、依然として早期条件付き承認制度の運用において整理すべき論点のままとなっている。したがって、このガイドラインの発出により本研究の意義がより高まったと考え、バイオマーカーにも焦点を当てながら研究を進めている。2020年度が本来は最終年度であったが、コロナ禍により研究を1年間延長して、2021年度を最終年度として研究成果をとりまとめ、学会発表及び論文報告を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍により学会発表及び成果報告のとりまとめを次年度とする形で計画変更した以外は順調に研究が進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
抗癌剤、再生医療等製品について条件付き承認される品目が国内でも着実に増えていく傾向にあると想定されることから、承認事例についての解析を継続し、成果としてまとめる。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、海外学会発表を次年度に延期したため。
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