2018 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of hepatocyte volume regulation and liver regeneration mechanism through TRPM2 activity.
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18K06864
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
沼田 朋大 福岡大学, 医学部, 講師 (20455223)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 細胞容積調節 / 機械刺激 |
Outline of Annual Research Achievements |
HICCは、ヒト初代培養肝細胞での機能的発現とRVIへの関与を確認している。そこで、マウスにも同様に機能的な発現がるかか否かを確かめた。マウス肝組織において、TRPM2のmRNAの発現をRT-PCR法で確かめた。さらに、マウス単離肝細胞におけるTRPM2の高浸透圧を含む活性剤刺激による機能的な発現をパッチクランプ法によって評価した。これらをコントロールとした、TRPM2ノックアウトマウスから単離した肝細胞を用いた機能的な発現は、浸透圧やTRPM2活性化因子の電流成分を確認した。活性化した電流成分は、比較的選択的なTRPM2の阻害剤によって抑制されることを確認した。細胞生理的な評価として、RVIや細胞増殖への関与をコールターカウンター法やMTT法で確認したところ、期待通りにTRPM2の関与を観察した。 次に組織内での細胞容積を測定した。切片や免疫染色を用いたイメージング技術を駆使しても組織内における観察は困難である。そこで、これを解決するためにイメージング技術と計算科学によって肝臓組織におけるin situ細胞容積測定を行いはじめた。具体的には、肝小様における二次元切片を毛細単管、類洞胆管、胆管、核で位置決定を行い、これを重ね合わせることによって三次元組織の像とし、極厚切片を重ね合わすことにより可能にした。各種位置決定された間の細胞は適切な計算アルゴリズムによって1細胞ごとの情報(細胞容積、細胞接着面積など)を得られることを確認した。現在、この技術を用いて、野生型および遺伝子欠損マウスにおける肝臓の細胞容積について評価を行っている。さらに、アセトアミノフェンや四塩化炭素を用いた肝障害時の時間経過における組織内細胞容積評価も行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の目標であるHICC活性化関連分子のクローニングと機能解析を終えて、二年目の予定である肝細胞と肝組織におけるHICCの役割の課題へと移行しつつあるから。
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Strategy for Future Research Activity |
現在のところ、順調に課題を遂行している。今後、組織、個体における研究を進める場合に新たな課題や必要な設備があれば、国内外の共同研究者と研究における討議や実験について協力して遂行する。
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Causes of Carryover |
初年度に計画していた研究課題が予定以上に早まったために新たに物品を購入するために前倒し請求をした。本年度の研究計画は、次年度の予定通りに研究課題を遂行する予定である。経費に関しては、前倒し請求をした残額と次年度の金額を合わせた額で遂行する予定である。
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