2022 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of inhibitory mechanism of binding of long noncoding RNA via arginine methylation and its physiological significance
Project/Area Number |
18K06939
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
黒川 理樹 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (70170107)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | アルギニンメチル化 / TLS / FUS / lncRNA / pncRNA-D / 相分離 / HAT / PRMT1 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、すでに当初の目的は達成している。2022年度は、さらに相分離阻害効果を有する新規lncRNAに関する実験を進めた。2021年度は、前年度に見出したTLS・FUSに結合する新規lncRNAの詳細な解析を行った。現在までに、TLSは、相分離研究のモデル系として生化学・分子生物学・構造生物学研究に用いられ、一流学術誌に多くの論文が発表されてきた。TLSの構造と機能には、RNA結合が重要な役割を果たしている。また、TLSのRNA結合が相分離の制御にも関与することが示唆されている。したがって、TLSに結合する新規RNAの同定は、相分離研究を推進することになる。 しかしながら、TLSに結合するRNAは、私たちのpncRNA-D以外、ほとんど知られていない。そこで、新規lncRNAを同定して、相分離現象への効果を検討した。大腸菌で発現したGST-TLSに、HeLa細胞の総RNAを結合させ結合画分を調製した。このTLS結合性ヒトRNAをヒトlncRNAマイクロアレイで解析し、結合したRNAシグナルを検出した。この結果、対照のHeLa細胞RNAに比べて、GST-TLS結合画分で10倍以上シグナルが増加するlncRNAが多数検出された。この中から、TLSにとりわけ強い結合のあるlncRNAに関して解析を進めた。このうち数種類のlncRNAに相分離を抑制する効果が検出された。最近、片平らとの共同研究でpncRNA-Dが相分離依存的な沈殿形成を抑制する成果を得た。今回、新規のlncRNAに相分離抑制効果が見出された意義は大きい。この進捗は、次なる研究課題を開拓することになった。
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Research Products
(2 results)