2021 Fiscal Year Annual Research Report
Study on mechanism underlying schizophrenia development by carbonyl stress
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18K06977
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
鳥海 和也 公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 主任研究員 (10549421)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | カルボニルストレス / 統合失調症 / ビタミンB6 / Glo1 / メチルグリオキサール / 酸化ストレス / ミトコンドリア |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までの結果として、Glo1遺伝子欠損とVB6欠乏のコンビネーション負荷群(KO/VB6(-))において、前頭皮質での酸化ストレスの蓄積及びプレパルス抑制(PPI)障害が認められたことから、本年度は抗酸化物質を用いたレスキュー実験を行った。 KO/VB6(-)群に抗酸化物質であるレスベラトロールを投与したところ、前頭皮質における酸化ストレス物質の蓄積が軽減し、統合失調症様行動障害のひとつであるPPIの障害が改善した。本結果は、Glo1遺伝子欠損とVB6欠乏のコンビネーション負荷により生じるミトコンドリア機能異常を介した酸化ストレスの蓄積がPPI障害の原因となっていることを示唆する結果である。 動物実験の停止や査読システムの遅滞など、コロナ禍の影響により論文化が遅れ、助成期間を一年延長したが、当初の予定通り、本研究課題に係る研究内容についての論文のアクセプトまで達することができた。
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