2020 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of interaction between gastric cancer cells and immune cells in Epstein-Barr virus associated gastric carcinoma
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18K07012
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
阿部 浩幸 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (40708632)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 胃癌 / PD-L1 / EBV / 炎症細胞 / 免疫組織化学 / 神経内分泌癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度の検討で胃の神経内分泌癌(NEC)におけるPD-L1発現に着目して検討を行ったが、2020年度は食道の神経内分泌癌についてもPD-L1発現の検討を行った。食道NEC15例中、PD-L1のcombined positive score (CPS)が10を越えるものは5例(33%)、1を越えるものは9例(60%)認められた。少数例の検討ではあるが、CPS>1の症例は予後良好な傾向を示した。T細胞による腫瘍免疫において重要な役割を持つHLA Class Iについて調べたところ、15例中10例(66%)で発現が保たれており、PD-L1 CPS>10の症例に限ると5例中4例(80%)がHLA Class I発現保持されており、PD-1/PD-L1経路が食道NECにおける有効な治療標的となり得ることが示唆された。 なおマイクロサテライト不安定性を示す固形癌は原発臓器を問わず抗PD-1抗体治療の適応となり得るが、検討した15例全てでミスマッチ修復蛋白の欠損は認められなかった。 また同一症例で神経内分泌癌成分と扁平上皮癌成分を含む症例を比較したところ、神経内分泌癌成分ではPD-L1の発現低下、HLA Class Iの発現消失、腫瘍内浸潤リンパ球の減少など、免疫回避的な表現型を示す傾向が一部の症例で認められ、免疫治療の適応を検討する上では扁平上皮癌のみならずNEC成分でもPD-L1等の評価を行うことが重要と考えられた。
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Research Products
(2 results)