2020 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of histopathological diagnosis based on expression mechanism of bladder carcinoma-specific molecules and microRNAs
Project/Area Number |
18K07021
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
藤井 智美 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (50623477)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大林 千穂 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (90223940)
島田 啓司 奈良県立医科大学, 医学部, 非常勤講師 (90336850)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | NACC1 / Urothelial carcinoma / microRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
膀胱癌は尿中の癌細胞を捉えることが診断の糸口となるが、初期段階では自覚症状に乏しく、肉眼的血尿や排尿障害が出現する頃には進行癌となっていることが多い。従って膀胱癌においては進行癌に対する予後予測を含めた診断および治療の分子生物学的開発が求められる。NACC1はmiR-331-3pの標的分子で、miR-331-3pがNACC1の発現を抑制し、膀胱癌細胞の増殖を調節する。一方で、miR-331-3pは癌幹細胞においてその維持に重要な役割を果たすsyndecan-1と協同して発現することも見出した。本研究課題2020年度において、尿路上皮癌の特徴である分化能の多様性がNACC1の発現と機能に関連しているかということを検討するため、膀胱癌細胞株および癌組織を用いて幹細胞マーカーおよび分化マーカーの発現と遺伝子異常について検討した。まず、膀胱癌組織を用いてNACC1と幹細胞マーカーについては遺伝子変異を検討したところ、浸潤癌および非浸潤癌で蛋白発現と遺伝子変異の両方に差異が認められ、蛋白発現は遺伝子変異による影響も考えられた。そこで、免疫組織化学染色にて検討したところ、幹細胞マーカーは浸潤癌において高発現しており、遺伝子変異と蛋白発現の関連性は乏しかった。この結果からさらにこれらの分子による浸潤癌への進展機構を明らかにするため、発現に関与するmiRNAを検索し、増殖進展、浸潤能獲得には遺伝子変異よりもmiRNAによる蛋白発現制御が重要な要素となる可能性について検討を続けている。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Evaluation of DNA and RNA quality from archival formalin-fixed paraffin-embedded tissue for next-generation sequencing - Retrospective study in Japanese single institution.2020
Author(s)
Fujii T, Uchiyama T, Matsuoka M, Myojin T, Sugimoto S, Nitta Y, Okabe F, Sugimoto A, Sekita-Hatakeyama Y, Morita K, Itami H, Hatakeyama K, Ohbayashi C.
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Journal Title
Pathol Int.
Volume: 70(9)
Pages: 602-611
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Presentation] 尿路上皮癌におけるNACC1,TP53, SOX9遺伝子変異解析2020
Author(s)
藤井智美, 森田剛平, 伊丹弘恵, 内山智子, 島田啓司, 畠山金太, 三宅牧人, 藤本清秀, 大林千穂
Organizer
第109回日本病理学会総会