2019 Fiscal Year Research-status Report
Cell therapy for Pompe disease using iPSC-derived muscle stem cells
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18K07067
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
櫻井 英俊 京都大学, iPS細胞研究所, 准教授 (80528745)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | Pompe病 / 遺伝子治療 / 細胞移植治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はPompe病患者由来iPS細胞にGAAを恒常発現させるベクターをAAVS1領域にノックインし、GAA安定発現Pompe病患者由来iPS細胞の作製に成功した。 ホモ株もヘテロ株も、ほぼ同様にGAA活性の上昇が確認でき、健常者由来株の2~3倍程度の活性を持つことが分かった。またMyoD強制発現ベクターを用いて骨格筋細胞へと分化誘導し、Pompe病の表現型について解析した。患者株ではLamp2陽性のライソゾームが腫大し核の付近に貯留している様子が見止められるが、GAA安定発現株ではそのライソゾームの量が減少していること確認できた。 さらにこのGAA安定発現株を骨格筋幹細胞へと分化誘導を進めたが、CD82陽性細胞への分化効率が低く、その効率を改善するための化合物投与量の至適化や細胞播種密度の至適化を進めた。移植実験までは到達していない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
GAA安定発現株の作製までは順調に経過したが、骨格筋幹細胞分化誘導で難渋している。コントロール細胞では一定の分化効率を認めた分化誘導プロトコールであったが、Pompe病患者由来iPS細胞株ならびにGAA安定発現株では、CD82陽性細胞への分化誘導がほとんどかからないという現象にぶつかっている。全体で3か月かかる分化誘導プロトコールであるが、成功・不成功の判定が3か月目にしかできないために、プロトコールの至適化があまり進んでいない。 現在は、別経費でこのプロトコールを改良する研究を進めようとしているが、コロナウイルスによる研究自体の停止により進捗が著しく遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、3バッチ目の骨格筋幹細胞分化誘導を進めており、これまでのチェックポイントは改善されている。7月頃には移植実験を開始し、IVFで同時出生マウスを数多く得ることで、まとまったN数の実験を実施する予定である。しかしながら行動制限により動物実験施設自体の使用が禁止される可能性もあり、その場合はIn vitroのデータのみで論文化も検討する。
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Research Products
(1 results)