2020 Fiscal Year Annual Research Report
Strategy of Salmonella persistent infection based on suppression of bone-marrow derived immune cells induced by secreted proteins
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18K07102
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
高屋 明子 千葉大学, 大学院薬学研究院, 准教授 (80334217)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | サルモネラ / Lonプロテアーゼ / 持続感染 / 凝集タンパク質 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞内寄生性を有するサルモネラは、脾臓等のミエロイド細胞内で生存し、持続感染する。昨年度までに、持続感染するサルモネラ弱毒株であるLon欠損株の感染モデルを用いて、持続感染での宿主応答及び細胞局在について明らかにしてきた。しかしながら、Lon欠損株が持続感染する細菌側のメカニズムは明らかでなかった。持続感染する細菌では、ストレスに応答して休眠状態になることが示唆されている。そこで、Lonプロテアーゼによる休眠状態の制御について検討した。休眠状態を誘導する抗菌薬ストレス下での生存についてコロニー数を指標に野生株と比較したところ、抗菌薬処理時の細胞密度に関わらず、処理後1時間の生存にLonプロテアーゼの作用が大きく、24時間後の生菌数に影響することが示唆された。Lonプロテアーゼの発現をテトラサイクリンで誘導できる株を構築し、Lonを発現させない条件で抗菌薬に曝露しコロニー形成時にLonを発現させたところ、Lonを発現させない時に比べてコロニー数が顕著に増加した。この現象は抗菌薬処理後72時間を経過しても観察できた。このことは、Lon欠損株は抗菌薬ストレス下で死滅せず、長期間生存し続けることができることを示唆しており、同様の細胞制御により宿主体内で持続感染していると考えられる。そこで、抗菌薬処理後にLonプロテアーゼを発現したときの再増殖について詳細に調べたところ、抗菌薬処理によって生じた細胞内凝集タンパク質を減少させることにより細胞分裂を促進することが示唆された。従って、宿主細胞内環境に応答した凝集タンパク質が蓄積するものの、Lonプロテアーゼが消失することで細胞の増殖が抑制され、宿主体内に持続感染する機構が示唆された。
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[Journal Article] Staphylococcus Agr virulence is critical for epidermal colonization and associates with atopic dermatitis development2020
Author(s)
Nakamura Y, Takahashi H, Takaya A, Inoue Y, Katayama Y, Kusuya Y, Shoji T, Takada S, Nakagawa S, Oguma R, Saito N, Ozawa N, Nakano T, Yamaide F, Dissanayake E, Suzuki S, Villaruz A, Varadarajan S, Matsumoto M, Kobayashi T, Kono M, Sato Y, Akiyama M, Otto M, Matsue H, Nunez G, Shimojo N
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Journal Title
Science Translational Medicine
Volume: 12
Pages: eaay4068
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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