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2018 Fiscal Year Research-status Report

ウイルスに対する免疫応答を規定する非感染状態の免疫システムに関する研究

Research Project

Project/Area Number 18K07162
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

亀山 武志  神戸大学, 医学研究科, 特命助教 (40569505)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高岡 晃教  北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (30323611)
山田 大翔  北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教 (10779333)
佐藤 精一  北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 講師 (60459724)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords自然免疫 / ウイルス / インターフェロン / シグナル伝達
Outline of Annual Research Achievements

ウイルス感染において必須のインターフェロン(IFN)は,非感染状態においても,非常に微量に産生されていることが知られており,この構成的に産生されるインターフェロンとそのシグナルは,ウイルス感染後に強力に誘導されるインターフェロン産生に寄与することが知られている.これまで研究代表者らは,ウイルス感染に対する感染防御システムの研究を推進し,ウイルス感染時に誘導されるI型およびIII型インターフェロンの発現誘導やその制御機構に関する研究を行ってきた(Nature Immunology 2011 12:37-44; Immunity 2015 42:123-32; Nature Immunology 2016 17:687-94).一般的にウイルスに対する免疫応答はウイルス感染後に活性化する自然免疫応答が重要であると考えられているが,こうした研究を実施する中で,感染後に活性化される自然免疫応答の重要性と同時に,非感染状態における細胞の状態が抗ウイルス応答に大きく影響を受けるのではないかと考えるに至った.つまり感染症に対する生体防御は,感染前の状態によって規定されると考えられる.本研究課題では,非感染時の定常状態における免疫システム,特に構成的に産生されるインターフェロンとそれを制御する制御因子に着目して研究を推進し,このような非感染時の免疫システムを制御することによって,これまでにない新しいアプローチでの感染症やがんに対する予防法を開拓するための分子基盤を構築することを目指している.
本研究では, [1] 構成的なインターフェロンの産生誘導メカニズムとその制御機構について,[2] 非感染時の定常状態における免疫システムを制御するシグナルについて,の2点を中心に研究を進める予定である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2018年度の研究計画としては,HEK293T細胞を用いたpreliminaryな実験から,構成的な微量なインターフェロン産生には,RNAセンサー分子が関与することをsiRNAを用いたノックダウンの実験から示唆されたことから,これを検証する(代表: 亀山武志, 分担: 高岡晃教).RNAセンサーとそのシグナル伝達経路に関与する因子を,siRNAを用いてノックダウンした細胞やCRISPR/Cas9 (Science 2013 339:819-823)システムを用いてノックアウト細胞(分担: 佐藤精一)を用いて,これらのシグナル伝達分子と構成的に産生される微量なIFNの発現誘導との関連性について,IFN-βのルシフェラーゼアッセイ,ならびに定量的RT-PCR, ELISAを用いて検証する(分担:山田大翔)ことを予定していた.これらの研究計画に沿って研究を遂行し,構成的な微量なインターフェロン産生のシグナル伝達経路について詳細な解析を行う一方で,自然免疫シグナルの各種ノックアウト細胞を樹立することが出来たため, 概ね順調であると言える.

Strategy for Future Research Activity

2019年度の研究計画としては,2018年度に作製・樹立した各種ノックアウト細胞を用いて自然免疫の各種シグナル伝達分子と構成的に産生される微量なインターフェロンの発現誘導との関連性について,IFN-βのルシフェラーゼアッセイ,ならびに定量的RT-PCR, ELISAを用いて検証する(代表: 亀山武志, 分担: 高岡晃教,分担:山田大翔).一方で他のシグナル伝達因子が構成的なインターフェロン産生に関与するかについて検証する(分担: 佐藤精一).さらに,内因性のRNAがこの応答に関与する結果が得られたことから,内因性RNAが関与するのかについて(代表: 亀山武志, 分担:山田大翔)や,この内因性RNAを制御する新規シグナル伝達因子について探索 (分担: 佐藤精一) を行うことを予定としている.これらの得られた結果は,適宜取りまとめて成果の発表を行う予定である.また研究代表者亀山は,適宜分担者と連絡を取ることで研究の方向性等についてdiscussionしていく予定としている.

  • Research Products

    (2 results)

All 2019 2018

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] BinCARD2 as a positive regulator of interferon response in innate immunity2019

    • Author(s)
      Suzuki Hiraku、Kameyama Takeshi、Takaoka Akinori
    • Journal Title

      Biochemical and Biophysical Research Communications

      Volume: 511 Pages: 287~293

    • DOI

      10.1016/j.bbrc.2019.02.029

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 癌細胞におけるIL-32の直接的な作用の検討2018

    • Author(s)
      郷 俊寛、亀山 武志、高岡 晃教
    • Organizer
      第22回日本がん免疫学会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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