2021 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of bitter taste receptors expressed in CD4+ T cells and regulatory T cells on sublingual immunotherapy
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18K07190
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
廣井 隆親 公益財団法人東京都医学総合研究所, 疾患制御研究分野, 室長 (80228824)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 花粉症 / アレルギー / 舌下免疫療法 / 苦味レセプター |
Outline of Annual Research Achievements |
国民病とも言われている花粉症は、現在3人に1人が罹患している。この花粉症を根本から治療すると考えられている免疫療法は、健康保険によりその治療法が推奨されており効果は認められているものの、奏功メカニズムは明らかになっていない。本研究は、免疫療法の中で特に簡便に用いられている舌下免疫療法の奏功機序の解明を行い、ヘルパーT細胞上に発現するに苦味受容体(TAS2R)が重要な働きをすることを突き止めた。舌下免疫療法は3年以上の投与が推奨されておりその治療期間は長く効果がある患者は約6割であった。効果が認められた患者の末梢血におけるCD4+T細胞上に発現するTAS2Rは、TAS2R43が優位に発現していることを認めた。さらに初年度に効果が認められなかった患者において治療を継続して観察すると、2年後ならびに3年後にTAS2R43の発現が年々増加していることが認められた。最終的に3年間以上の治療期間では約8割の患者に治療効果が認められた。このTAS2R43発現細胞におけるレセプターの機能を検討するためにin vitroの培養系にて実験を行った。抗原であるスギ花粉とTAS2R43のリガンドである既知のカフェインならびにアロインを濃度依存的に添加した培養系において抗原刺激をしたヒトより分離したT細胞は特異的にその増殖活性が抑制された。舌下免疫療法においてTAS2R43の発現が上昇するメカニズムは不明ではあるが、薬剤の長期投与によってこのレセプターの発現が上昇して体液中のリガンドによる免疫抑制によることが、舌下免疫療法の奏功機序の一端であることが示された。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] L-type amino acid transporter 1 inhibitor suppresses murine Th2 cell-mediated bronchial hyperresponsiveness independently of eosinophil accumulation.2021
Author(s)
Ito D, Miura K, Saeki M, Yamasaki N, Ogata S, Koyama T, Hiroi T, Mori A, Endou H, Hayashi K, Kaminuma O
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Journal Title
Asia Pac Allergy.
Volume: 11
Pages: e33
Peer Reviewed / Open Access
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