2020 Fiscal Year Annual Research Report
Secretome analysis of tumor stroma involved in the process of cancer progression
Project/Area Number |
18K07244
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
梅津 知宏 東京医科大学, 医学部, 准教授 (40385547)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | がん間質 / がん微小環境 / セクレトーム解析 / 多発性骨髄腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、がんの発育・進展に寄与するがん間質細胞の本質解明を目的として、多発性骨髄腫(MM)患者由来骨髄間質細胞(BMSCs)を用いてMM患者由来間質細胞の網羅的分泌因子の解析を行い、機能的がん間質に特異的な因子の同定を目指した。 初年度に樹立した多発性骨髄腫患者由来BMSCsと前がん病態であるMGUS(意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症)患者由来BMSCs、および健常者由来BMSCsを用いて、次年度において遺伝子発現プロファイルとmiRNA発現プロファイルを比較することで、MM細胞株と共培養を行なってその増殖を促進することが可能なタイプのMM患者由来およびMGUS患者由来BMSCsに特徴的な発現を示すエクソソームmiRNAがmiR-10aであることを見い出し、Blood advances (2019) 3 (21): 3228-3240にて発表した。 最終年度では、セクレトーム解析の一環として上記の発現プロファイルにおいて抽出されたmiR-10a以外のmiRNAにも注目した。MM患者由来BMSCsをMM由来細胞株RPMI8226と3日間カルチャーインサートを用いた非接触培養系で共培養を行うと、健常者由来BMSCsに比べ、MM患者由来BMSCsでmiR-146aの発現が上昇していることが明らかとなった。また、MM患者由来BMSCsが放出するエクソソームにもmiR-146が豊富に内包されていた。また、腫瘍細胞と共培養した患者由来間質細胞から放出されたエクソソームはNK細胞の活性化が低く、一方で健常人由来BMSCsのエクソソームを添加したNK細胞は活性化されRPMI8226細胞のアポトーシスを誘導した。このことから、患者由来BMSCsは、微小環境においてがん細胞を取り囲む免疫システムの制御に関与している可能性が示された。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Comprehensive analysis of liver and blood miRNA in precancerous conditions.2020
Author(s)
Umezu T, Tsuneyama K, Kanekura K, Hayakawa M, Tanahashi T, Kawano M, Taguchi Y-H, Toyoda H, Tamori A, Kuroda M, Murakami Y.
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Journal Title
Sci Rep.
Volume: 10(1)
Pages: 21766
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Comprehensive gene analysis of IgG4-related ophthalmic disease using RNA sequencing.2020
Author(s)
Asakage M, Usui Y, Nezu N, Shimizu H, Tsubota K, Umazume K, Yamakawa N, Umezu T, Suwanai H, Kuroda M, Goto H.
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Journal Title
J Clin Med.
Volume: 9(11)
Pages: 3548
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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