2018 Fiscal Year Research-status Report
難治性子宮頸がんに対するiPS技術を用いた免疫細胞療法の開発
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18K07273
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
安藤 純 順天堂大学, 医学部, 准教授 (60348943)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺尾 泰久 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (00348997)
安藤 美樹 順天堂大学, 医学部, 准教授 (10424251)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 免疫細胞療法 / iPS細胞由来T細胞 / 難治性子宮頸がん / ヒトパピローマウイルス特異的CTL |
Outline of Annual Research Achievements |
子宮頸がんは、HPVの持続感染により引き起こされ、がん細胞においてもHPVの発現が認められている。中でもHPV16型と18型は子宮頸がんの約70%を占める。子宮頸がん細胞中ではHPV E6、E7遺伝子が発現しており、発がんおよびがん形質の維持に重要な役割を果たしている。E6、E7遺伝子は発がんにおける責任遺伝子であり、免疫細胞療法の良いターゲットとなる。2013年、末梢血由来CTLからiPS細胞を樹立し、再びCTLを誘導する技術が東京大学の中内教授らによって開発された。慢性的な抗原暴露により疲弊したCTLが、抗原特異性を保ったまま強い増殖能やテロメア長の伸展を認め、T細胞機能の若返りを証明した(Nishimura T et al. Cell Stem Cell 2013)。その後、iPS細胞由来EBウイルス特異的CTL(EBV-CTL)が、EBウイルス関連腫瘍に対しin vivoでも強力にEBウイルス関連腫瘍を縮小させることを証明し、生存期間の有意な延長を証明した(Ando M et al. Stem Cell Reports 2015)。 本研究課題では難治性子宮頸がんに対する有効な新規治療法開発のため、HPV16 E6/E7に対するiPS細胞由来抗原特異的CTLを誘導し、その抗腫瘍効果を確かめる。産婦人科医師(研究分担者)の協力を得て、子宮頸がん患者2名、健常人1名のドナーを得た。HLAを調べてA2402もしくはA0201を持つドナーの末梢血よりHPV16 E6/E7-CTLを誘導開始した。その結果健常人ドナーよりHPV16 E6-CTLを誘導することに成功し、クローン樹立後iPS細胞を樹立し(T-iPSC)その後CTLに再分化誘導することを確認できた。現在再分化誘導したiPS細胞由来CTLの子宮頸がんに対する抗腫瘍効果を確認している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ドナー登録を得た後に、末梢血よりHPV16E6/E7特異的CTLの誘導を開始した。CTLのfrequencyは1%以下で非常に低かったが、CTLクローンの樹立に成功しその後T-iPSC樹立、iPSC由来CTL誘導と順調に進んだ。現在T細胞機能評価と抗腫瘍効果の確認、in vivoモデルでの腫瘍縮小効果の確認を行っている。そのため現在までの進捗状況は概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
抗原特異性、細胞傷害性などを含めたT細胞機能評価、マウスモデルでの抗腫瘍効果の確認などを行い、総合的に末梢血由来CTLと比較する。 また他のエピトープでもCTLが誘導可能かどうか、他のドナーからも誘導が可能であるかどうかなど様々な検討が必要と考える。
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Research Products
(7 results)