2022 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of mechanism of radiosensitizing effect of 5-aminolevulinic acid for malignant gliomas
Project/Area Number |
18K07307
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
山本 淳考 産業医科大学, 医学部, 教授 (80461565)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 5-アミノレブリン酸 / 放射線増感 / 放射線感受性 / 低酸素 / ミトコンドリア / 活性酸素 / 悪性リンパ腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に続いて5-ALAを利用した放射線力学療法(5-ALA/RDT)について、ヒト悪性リンパ腫細胞株を中心にメカニズム解明の研究を継続した。ヒト悪性リンパ腫細胞株は放射線感受性が高い細胞株であり、放射線力学療法の効果判定には、放射線照射条件が問題となった。さまざまな条件下で最終的に2Gy単回照射とした。コロニー生成試験では、反応性は細胞株間で若干ことなるものの5-ALAによる放射線力学療法の効果が確認された。さらに低酸素細胞培養下でも細胞株間で差があるが、同様の傾向が確認された。次に、放射線治療による誘導される活性酸素種(ROS)産生のパターンについて検証を行った。われわれは、すでにグリオーマ細胞株でミトコンドリア由来の遅発性ROS産生(放射線照射12時間後)が、5-ALA/RDTでは増加していることを確認しているが、同様の実験を、ヒト悪性リンパ腫細胞株を使用して検証を行った。悪性リンパ腫細胞株においても同様に遅発性ROS産生は増加していることが確認された。これらの変化は低酸素細胞培養下でも同様の傾向がえられた。遅発性ROS産生には、放射線治療により不安定化したミトコンドリアから漏出したROSが、さらに周囲のミトコンドリアに酸化ストレスを与え、酸化ストレスの伝播が起こるといわれている。われわれは、5-ALA/RDT効果は、ミトコンドリアを中心とした酸化ストレスの伝播による酸化ストレスの増幅が生じ、それはミトコンドリアの密度が関係しているのではないかと仮説を立てた。コロニー生成試験において5-ALAによる放射線力学療法の最も高い効果を示すRajiであったが、蛍光イメージングによるマイクロデンシトメトリ-法で測定したミトコンドリアの密度は悪性リンパ腫細胞株では、他の細胞株と比較してRajiが最も高いことが分かった
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Research Products
(4 results)