2021 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanism of chemotherapy-induced immunosuppressive proteins expressions in esophageal cancer cells.
Project/Area Number |
18K07319
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
植松 美影 (濱田美影) 東京大学, 医科学研究所, 特任研究員 (90769449)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田原 秀晃 東京大学, 医科学研究所, 特任教授 (70322071)
内田 宏昭 東京大学, 医科学研究所, 特任准教授 (20401250)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | がん免疫療法 / 免疫チェックポイント / PD-L1 / MFG-E8 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までにヒト食道がん由来培養細胞およびヒト乳がん由来培養細胞に抗がん剤を添加することで、免疫逃避因子PD-L1, PD-L2, MFG-E8のmRNAおよびタンパク質の発現が亢進すること、PD-L1, MFG-E8のプロモーター上の発現亢進に関わる領域が転写因子Yの応答配列であること、転写因子YのsiRNAを導入した食道がん細胞ではPD-L1 mRNAの発現亢進が抑制され, MFG-E8 mRNAの発現が増強されることを示す結果を得ている。2021年度はChip assayにより、転写因子YがPD-L1やMFG-E8のプロモーター領域に結合していることを確認した。また、転写因子YのsiRNAを導入した細胞に抗がん剤を添加し、PD-L1, MFG-E8のタンパク質発現を測定することを試みたが、転写因子Yタンパク質のノックダウン効率が低かったため、CRISPR Cas9による転写因子Yノックアウト細胞の作製をおこなっている。さらに、ヒト乳がん細胞株では、転写因子YのsiRNAを導入してもPD-L1, MFG-E8の発現に影響がみられなかったことや、マウス由来の細胞における抗がん剤によるPD-L1, MFG-E8の発現変化が小さかったことから、マウスモデルを用いた転写因子Yの検討を中止し、The Cancer Genome Atlas (TCGA)のデータベース上のRNAシーケンスデーターの解析をおこなった。食道がんを含む扁平上皮癌のデータセットを解析した結果、PD-L1高発現群では転写因子Yの発現も高く、MFG-E8高発現群では転写因子Yの発現が低いということが確かめられた。この結果は、siRNAを用いた実験結果と同様の傾向であり、化学療法後の腫瘍でのPD-L1, MFG-E8の発現パターンを転写因子Yの発現量によって予測できると考えられた。
|
Research Products
(1 results)